2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト腎臓におけるNAD(P)H oxidase発現とその病態における役割
Project/Area Number |
15790434
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
古波蔵 健太郎 琉球大学, 医学部附属病院, 助手 (60359990)
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Keywords | 腎臓 / 酸化ストレス / NADPH oxidase / NOX4 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
[目的]ヒト腎臓におけるNAD(P)H oxidase発現と加齢や動脈硬化との関連を検討すること [方法]琉球大学医学部付属病院泌尿器科にて腎臓摘出術が施行された症例のうち、同意が得られた14例の症例を対象に検討した。対象症例は男性6例、女性8例で平均年齢64歳(24-77),13例が腎癌、1例が膀胱癌であった。摘出された腎臓のうち癌組織から離れた部位で肉眼的に正常組織だと思われる部位より組織の一部を採取した。得られた組織は、腎皮質、髄質、腎動脈、弓状動脈毎に分けて、各々よりホルマリン固定パラフィン標本と無固定凍結標本の2種類を作成した。パラフィン標本を3μmの厚さで薄切し8-Hydroxy-2-deoxyguanosine (8-OHdG),4-Hydroxy-2-nonenal(HNE)の2種類の酸化ストレスマーカーに対する特異的な抗体を用いて酵素抗体法により腎内局在を検討した。またNADPH oxidaseのホモローグであるNOX4の局在をanti NOX4 rabbitポリクローナル抗体を用いて検討した。 [結果]これらの酸化ストレスマーカーは糸球体上皮、メサンジウム細胞、遠位尿細管、血管内皮、血管平滑筋に局在していた。また、NADPH oxidaseのホモローグであるNOX4の局在をanti NOX4 rabbitポリクローナル抗体を用いて検討したところ上記の酸化ストレスマーカーと同様な局在を認め、腎内における酸化ストレスの産生にNADPH oxidaseが関与することが示唆された。現在、動脈硬化病変と同部位の酸化ストレス、糸球体サイズ、尿細管の酸化ストレスとの関連を検討中である。
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