2004 Fiscal Year Annual Research Report
凝固XIII因子A、Bサブユニットノックアウトマウスの遺伝子治療による病態と機能の解析
Project/Area Number |
15790486
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
惣宇利 正善 山形大学, 医学部, 講師 (20292419)
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Keywords | 凝固XIII因子 / 遺伝子標的 / XIII因子欠損症 / 創傷治癒異常 / 先天性出血傾向 / 遺伝子治療 / 心臓障害 |
Research Abstract |
1.XIII因子欠損マウスの性状:突然死したXIII因子欠損マウスの病理学的解析 突然死したXIIIA-/-雄マウス11匹(今年度)のうち3匹に胸腔内出血と心嚢血腫が見られ、残る8匹についてもヘモジデリン沈着を伴ったfibrosisや心筋内でのinterstitial hemmorrhage等、心臓組織における出血性の病変が観察された。XIIIB-/-雄マウスについては1匹のみが突然死したが、このマウスにおいてもヘモジデリン沈着を伴ったmyocardial fibrosisが認められた。また、2匹のXIIIA-/-雌マウスが交配/妊娠中の子宮からの出血を伴って死亡し、そのうち1匹にmyocardial fibrosisが確認された。 2.遺伝子治療の検討 ヒトXIIIAもしくはXIIIB cDNAを組み込んだアデノ随伴ウイルスベクター(AAV-FXIIIA、AAV-FXIIIB)を1x10^<10>、3x10^<10>、1x10^<11>v.g./mouseと量を変えてXIII因子欠損マウスの前脛骨筋に注入し、血漿XIII因子量の変化を経時的に検討した。XIIIB欠損マウスに1x10^<11> v.g./mouseのAAV-FXIIIBを注入した場合、注入4日後の血漿に極微量のXIIIBの発現を認め、わずかながらXIIIAの増加も観察されたが、注入10日後にはXIIIBは消失していた。一方、XIIIB欠損マウスにAAV-FXIIIAを注入した場合には、いずれのtiterにおいてもXIII因子の増加は検出されなかった。XIIIA欠損マウスについては、AAV-FXIIIA、AAV-FXIIIBいずれを注入した場合とも血漿XIII因子の増加は観察されなかった。このように、脛骨筋に注入した場合には治療効果は極めて低かったので、尾静脈からの注入法に切り替えた予備実験を継続中であり、現在結果を解析しているところである。
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Research Products
(3 results)