2003 Fiscal Year Annual Research Report
多列検出器CTによる三次元実体モデル作成と手術への応用
Project/Area Number |
15790670
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
豊田 尚之 広島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80346501)
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Keywords | 実体モデル / 舟状骨 / 多列検出器CT / CAD / 手術支援 |
Research Abstract |
健常人の舟状骨を対象として、4列と16列CTを撮像し、両者の差および、臨床的に可能な実体作成であるか否か、CADデータの解析を施行。4列は1.25mm厚・ピッチ3,120kV/100mA、16列は0.625mm厚・ピッチ0.563,120kV/125mAの撮像条件で撮像。両者より作成されたCADデータには外見上は、大きな違いはなく、十分臨床的に耐えうるものと考えられた。しかし、16列のほうが、表面のsmoothさにおいて、少し精密で、歪みがすくないように外見上は思われた。被爆線量に関しては、両者ともに、特に問題となる数値は検出されなかった。したがって、16列CTからの三次元CADデータより、試作として、紙を積層した実体モデルを作成。この実体モデルが、実際、手術応用として外見上は、有用とされうるものとして作成可能であると思われた。実際、手術応用として、カットしていると、水平なカット面は思い通りにできるが、歪んだ線でのカットには問題があり、改良の余地を残す。また、鏡面像のCADデータを作成し、これより対側の骨の実体モデル作成も可能であった。製作時間は約3日で、ひとつのモデルを作成するにあたり、約2万円相当の費用で可能であった。モデル作成にあたり、原料の紙の大きさは限られておりいかに、多くの対象をまとめて一度に作成するかが、より安価にモデルを作成するかにかかわる。 問題点はいかに、対象とこれより得られた実体モデルの細かい精密度である。これに関して、解剖学教室の協力の元、遺体20手を手関節部で切断し、これを16列CTにて撮像し、これより実体モデルを作成し、遺体骨を解剖後、取り出した遺体からの実物の舟状骨と実体モデルの精密度の検定を現在進行中である。
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