2003 Fiscal Year Annual Research Report
急性血管性拒絶反応における異種抗体の血管内皮細胞に及ぼす作用の分子生物学的解析
Project/Area Number |
15790694
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
野澤 聡志 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (30345582)
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Keywords | 異種移植 / 血管内皮細胞 / ブタ / α(1,3)gal |
Research Abstract |
ブタ大動脈内皮細胞の培養:全身麻酔下にブタの胸部大動脈を採取、内腔をメスでscrapeすることにより内皮細胞を採取し、単層継代培養した。血管内皮細胞特異的なDiL-Ac-LDL取り込みを蛍光顕微鏡により確認し、血管内皮細胞の表面マーカーであるCD31(PECAM-1)陽性細胞率をフローサイトメトリーにより測定、培養内皮細胞の純度は97.7%であった。 抗α(1,3)galモノクローナル抗体:Galノックアウトマウス由来の抗α(1,3)galモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをDr.Cramer D.V.の厚意にて入手した。同ハイブリドーマを培養し、拡α(1,3)galモノクローナル抗体を有する培養上清を得た。この培養上清とブタ大動脈内皮細胞をインキュベートし、フローサイトメトリーにより同モノクローナル抗体の内皮細胞への結合を測定したところ、結合は示しているものの抗体価が不充分であるため、培養上清から同モノクローナル抗体を濃縮・精製した。 抗α(1,3)gal抗体価の測定:ブタの細胞表面に発現し、ヒト異種抗体の標的抗原であるα(1,3)gal(5単糖)にBSAを結合させたα(1,3)gal-BSAを固定相抗原としたELISA法において、抗原コーティング・ブロッキング・洗浄・2次抗体・発色剤の諸条件設定を施行、同ELISA法を確立し、ヒト血清中の抗α(1,3)gal IgM,IgG抗体価を測定した。
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