2003 Fiscal Year Annual Research Report
生体炎症組織における細胞間質高分子ゲルの力学的物性
Project/Area Number |
15790831
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
吉松 貴史 杏林大学, 医学部, 助手 (10360108)
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Keywords | 高分子 / ゲル / 浸透圧 / アルブミン / 半透膜 / 細胞間質 |
Research Abstract |
<研究目的> 高分子溶液およびゲルの浸透圧を測定するための浸透圧測定用プローブの作成とその測定精度の評価 <研究方法> 1.膜型浸透圧プローブの作成 半透膜としてアミコン社製限外ろ過膜YM30(分画分子量30,000、直径25mm)を使用した。参考文献に基づき膜型浸透圧プローブを作成した。プローブはアクリル製で、直径約30mm、高さ約50mmの円筒形である。プローブは半透膜により隔てられた二つのchamberよりなる。一つは、サンプル溶液を入れるsample chamberで、溶液が接する膜部分は直径15mmである。もう一つは、reference chamberで、圧トランスジューサーと接続されている。Reference chamberは生理食塩水で満たした。サンプル溶液のコロイド浸透圧により生理食塩水がreference chamberからsample chamberに移動すると、reference chamberの静水圧は陰圧となり、これがコロイド浸透圧となる。 2.アルブミン溶液のコロイド浸透圧の測定と膜型浸透圧プローブの精度の評価 牛血清アルブミンを生理食塩水に溶かし濃度2.4〜8wt%とし、作成した膜型浸透圧プローブを用いてこららの溶液のコロイド浸透圧を測定した。 <研究成果> 作成した浸透圧プローブを使用して測定したアルブミン溶液のコロイド浸透圧値(mmHg, n=3)は、6.6±0.2(2.4wt%),10.5±0.1(3.6wt%),15.9±0.4(4.8wt%),21.5±0.5(6wt%),32.4±1.2(8wt%)であった。これらの値は文献値とほぼ一致したことから、作成した浸透圧プローブの測定精度は良好であると考えられた。 <参考文献> Hansen AT. A self-recording electronic osmometer for quick, direct measurements of colloid osmotic pressure in small samples. Acta Physiol Scand 1961:531197-213.
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