2003 Fiscal Year Annual Research Report
眼領域におけるアドレノメデュリンの病態生理的意義の解明
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15790971
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鵜殿 徹男 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20359508)
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Keywords | アドレノメデュリン / 網膜色素上皮 / in situ hybridization |
Research Abstract |
正常ラットの眼球においてアドレノメデュリン遺伝子の発現をin situ hybridization法にて検討した。摘出した眼球はパラフォルムアルデヒドで固定した後、冷凍切片を作成した。網膜を含む冷凍切片に対し、ラットアドレノメデュリン遺伝子に対する標識アンチセンスRNAプローブを作製しin situ hybridization法を施行した。その結果、アドレノメデュリンmRNAは、網膜色素上皮、毛様体色素上皮、虻彩色素上皮には比較的強い発現がみられた。さらに虹彩実質、脈絡膜血管壁、神経網膜の一部など、その他の組織でも発現がみられた。また、アドレノメデュリンレセプターの構成要素と考えられているレセプター活性修飾タンパク-2遺伝子、カルシトニンレセプター遺伝子関連レセプター遺伝子についてin situ hybridization法にて検討した。レセプター活性修飾タンパク-2遺伝子は、アドレノメデュリン遺伝子の発現と同様に網膜色素上皮、毛様体色素上皮、虹彩色素上皮を含む広範囲に発現していた。カルシトニンレセプター遺伝子関連レセプター遺伝子の発現も同様に広範囲にわたっていたが、ややシグナルが弱く、はっきりしなかった。ただし、今回検討した3種類の遺伝子とも、今回のin situ hybridization法ではコントロールとして用いた標識したセンスRNAプローブでもノイズが多くみられ、やや特異性が低い可能性もある。これまでの結果からは眼球においてもアドレノメデュリン-アドレノメデュリンレセプター系が広範囲に発現しており、正常眼においてこの系が何らかの生理的意義を果たしている可能性があることが推測される
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Udono-Fujimori R, Udono T, Totsune K, et al.: "Adrenomedullin in the eye."Regul Pept.. 112(1-3). 95-101 (2003)
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[Publications] Udono T, Abe T, Sato H, Tamai M: "Bilateral central retinal artery occlusion in Churg-Strauss syndrome"Am J Opthalmol.. 136(6). 1181-1183 (2003)