2003 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障の眼圧下降に対する遺伝子治療及び細胞移植による新しい治療法の探索
Project/Area Number |
15791017
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
垰本 慎 関西医科大学, 医学部, 助手 (40351522)
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Keywords | 緑内障 / TIGR / MYOC / 線維柱帯 / 組織培養 |
Research Abstract |
TIGR/MYOC遺伝子は原発開放緑内障において房水流出抵抗の主座である隅角線維柱帯に強く発現し、異常な遺伝子に由来する異常な蛋白が眼圧上昇の大きな要因となる。またこの遺伝子は上流にグルココルチコイド反応部位を持っておりステロイドに反応して遺伝子発現が促進されることが分かっている。今回このTIGR/MYOC遺伝子に組織由来プラスミノーゲンアクチベーターの遺伝子を組み込み眼圧にどのような影響を与えるのかを検討する。 まず線維柱帯細胞に遺伝子導入するために、ラット線維柱帯から線維柱帯細胞の組織培養を行った。ラット眼球から隅角線維柱帯組織を実体顕微鏡を用いて切除、採取した。採取した線維柱帯組織をDMEM培地で組織培養し、線推柱帯細胞を培養することができた。得られた細胞が、線維柱帯細胞であることを確認するために、線椎柱帯細胞のマーカーであるLDLを蛍光物質で標識して培養細胞と反応させそれらの培養細胞が線維柱帯細胞であることを確認した。以上よりラット線維柱帯細胞の組織培養系を確立することができた。 今後はラットTIGR/MYOC遺伝子のcDNAのクローニングと遺伝子構造を解析し、これらの培養ラット線維柱帯細胞に遺伝子導入してラット生体へ移植し、ラット眼圧にどのような影響を与えるかを検討する。
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