2003 Fiscal Year Annual Research Report
レジンコアの形態及び接着力が築造歯の歯頸部歪みに及ぼす影響
Project/Area Number |
15791135
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
藤井 薫 明海大学, 歯学部, 助手 (80316695)
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Keywords | ポストコア / 応力解析 / 歪みゲージ / コンポジットレジン |
Research Abstract |
研究目的に従い,模型実験を開始した.条件は歯根の形態を有するコンポジットレジン製人工歯を縦破折を起こしやすいといわれているferruleの得られない歯の形態にトリミニングし,それぞれの条件(根管孔の大きさ:歯根の1/3および全周を1mm残したもの,ポストコア:金属による鋳造体およびコンポジットレジン,接着剤:燐酸亜鉛セメントおよび接着性レジンセメント)にしたがって支台築造をし,模型に力をかけた場合の歪みによる応力解析,および破折試験を行った.しかし,結果は単体でのデータのばらつきが大きく,条件を増やせば増やすほど,有意差が出なくなっていった.これは,実験結果の正確な結論というより,むしろ実験方法に問題があると考えられた. 原因として挙げられるのは,(1)手作業による技工のため,同条件の試料を作ることが難しい.(2)ゲージの貼付部位の微妙な差で歪みのデータが変わってしまう.(3)人工歯の植立方向が少しでも狂うと,荷重方向まで変化してしまう.など,全てにおいて人為的なエラーが生じてしまい,このエラーを克服するための方法を考えていく必要性があると考えられた. 打開案として考えられたのが,一つの人工歯根を植立し,ゲージも貼付した上で,この人工歯一歯で条件を変えた上部構造物をそれぞれ装着してデータを取るというものであった.しかしこれは繊細な歪みゲージをつけた状態で支台築造のための技工をしていかなくてはならないため,非常に失敗が多く,現状況では試作段階である.
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