2003 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者心臓手術後の上下肢筋力、セルフエフィカシーと日常生活動作との関連
Project/Area Number |
15791293
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
畔上 真子 信州大学, 医学部, 助手 (40324272)
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Keywords | 下肢筋力測定装置 / 最大随意筋力測定 / 運動量測定 |
Research Abstract |
本研究は、心臓手術を受けた高齢者の身体機能能力を経時的・客観的に評価するとともに、身体活動自己効力感尺度を用いて主観的身体活動能力を測定することを目的としている。 高齢者では、下肢筋力低下による歩行障害が日常生活関連動作の主要な制限因子とされるが、下肢筋力と動作能力を客観的に評価する指標が確立されていない。その背景には、高価で使用場所が限定される測定機器の問題、徒手では測定誤差が極めて大きいことや単一筋群しか測定できないなど測定方法の問題がある。また、現在までに床上で測定できる下肢筋力測定装置は商品化されていない。そこで、実用的な筋力評価を得るためには安価な筋力測定装置とデータの積み重ねが必要と考え、科学研究費補助金交付1年目は床上で測定できる新たな下肢筋力測定装置を作製した。 装置は2ヶ所にひずみゲージを設置し、膝関節伸展運動・足関節底屈運動の2種の多関節運動における最大随意筋力測定とアナログ電圧出力による運動量のモニタリングを可能にした。体重計を用いて較正を行ない、測定表示は荷重値(Kgw)とした。 来年度は、まず臨床導入を安全に行なうための基礎的データを得るため、健常若年者を対象にひずみゲージを用いた下肢筋力測定装置で測定可能な主働筋群を同定し、姿勢と運動遂行のしやすさとの関係および呼吸循環器系への影響を明らかにするための基礎的実験を行なう予定である。そして、基礎的実験の分析結果を基に臨床での応用について検討し、手術前後の高齢者を対象にしたデータ収集を行なう予定である。
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