2015 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫疾患における病原性の高いTh17細胞の同定
Project/Area Number |
15F15414
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高柳 広 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20334229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WIN STEPHANIE 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2018-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
IL-17を産生するTh17細胞は自己免疫疾患の病態形成に重要なT細胞サブセットとして知られ、その重要性はさまざまな動物モデルによって明らかとなっている。申請者らは以前、関節炎誘導性T細胞がFoxp3陽性細胞から分化転換することを生体内にて証明した。またTh17細胞は破骨細胞誘導因子RANKLの発現が高いことが知られているが、Foxp3細胞由来のTh17細胞は、ナイーブCD4+T細胞から分化した通常のTh17細胞と比較してRANKLの発現が有意に高く、破骨細胞の分化を顕著に誘導する新規の病原性Th17細胞サブセットであることを見出した。しかしながら免疫系が破骨細胞を誘導する生体レベルでのメカニズムは未だ不明な点が多い。また、RANKLは破骨細胞の分化のみならずさまざまな免疫反応においても重要な因子であるが、炎症を含めた関節リウマチの一連の病態過程におけるRANKLの重要性は明確でない。さらに、新規病原性Th17細胞サブセットの自己免疫疾患における病理的意義は明らかとなっていない。本研究はこれらの問題を解決することを目的とする。今年度の研究においては、関節リウマチにおけるRANKLの意義およびRANKL発現する主要な細胞腫を明らかにするため、T細胞依存性のモデルであるコラーゲン誘導性関節炎感受性のマウス系統において、T細胞や滑膜線維芽細胞をはじめとする細胞種に特異的にRANKLを欠損させた遺伝子改変マウスの作製を行った。また、新規病原性Th17細胞サブセットの特異的発現因子のスクリーニングと遺伝子改変マウスの作成に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでB6系統であったRANKLコンディショナル遺伝欠損マウスをDBA系統に戻し交配するのは時間のかかる作業であるが、効率よく交配が進み、DBA系統のマウスを期間内に作成し、次年度にも解析することが可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
作製したDBA系統のRANKLコンディショナル遺伝欠損マウスの解析を行うとともに、新規遺伝子改変マウスの作成・解析も引き続き進めていく。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Immune complexes regulate bone metabolism through FcRγ signaling2015
Author(s)
Negishi-Koga T, Gober HJ, Sumiya E, Komatsu N, Okamoto K, Sawa S, Suematsu A, Suda T, Sato K, Takai T, Takayanagi H.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 6
Pages: 6, 637
DOI
Peer Reviewed
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