2018 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of food factor sensing by functional RNAs
Project/Area Number |
15H02448
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
立花 宏文 九州大学, 農学研究院, 教授 (70236545)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食品因子 / センシング / 機能性RNA / マイクロRNA / 分子認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、食品因子により発現調節を受ける機能性RNAならびに機能性RNAにより調節される食品因子センシングを明らかにすることにより、「食品因子の生体内感知・機能性発現における機能性RNAの役割」を解明することを目的としている。 昨年度緑茶カテキンEGCGによるマクロファージの極性変化の誘導にLet-7bが関与していることを見出したことを踏まえ、そのメカニズムの解析を行なった結果、EGCG受容体67LRを介したシグナル伝達経路の活性化が関与していることを明らかにした。 EGCGの血管内皮細胞を介した機能性発現機構としてエクソソーム/マイクロRNAを仲介分子とする機能性伝達経路を想定した検討を行った。血管内皮細胞に対するEGCGを作用させた血管内皮細胞由来エクソソーム中のマイクロRNAを解析した結果、100種類以上のマイクロRNA量が増加し、低下したマイクロRNAは観察されなかった。また、EGCGを作用させた血管内皮細胞由来エクソソームを急性肺障害モデルマウスに投与したところ、肺における特定の炎症性サイトカインの発現が抑制されることを見出した。 デルフィニジンの機能性発現に関与する分子として同定したタンパク質のマイクロRNA発現調節作用機序について検討した結果、本分子の発現を抑制したメラノーマ細胞に対してデルフィニジンの細胞増殖抑制作用が消失するとともに多くのマイクロRNAの発現調節作用も影響を受けることを見出した。また、デルフィニジンの腸管上皮細胞を介した機能性発現機構としてエクソソーム/マイクロRNAを仲介分子とする機能性伝達経路を想定した検討を行った。その結果、デルフィニジンを作用させた腸管上皮様細胞株由来のエクソソーム中の特定のマイクロRNA発現量が増加すること、また、このエクソソームを作用させた細胞において特定のマイクロRNA量が増加することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
下記の通り、各検討項目において順調に成果を示したことから概ね順調に進展していると判断した。 1)EGCGのLet-7bを介したマクロファージの極性調節作用に関与する細胞内シグナル伝達経路の一端を明らかにした。 2)EGCGの血管内皮細胞を介した機能性発現機構としてエクソソーム/マイクロRNAが関与する可能性を見出した。 3)デルフィニジンの腸管上皮様細胞を介した機能性発現機構としてエクソソーム/マイクロRNAが関与する可能性を見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は本年度の成果も踏まえ、下記の研究を推進する。 EGCGの血管内皮細胞におけるマイクロRNA発現調節メカニズムの解明。 EGCGが発現量を増加させた血管内皮細胞エクソソーム中のマイクロRNAの機能とその標的分子の解明。 デルフィニジンが腸管上皮様細胞で増加させたエクソソーム中のマイクロRNAの機能とその標的分子の解明。 デルフィニジンの腸管上皮様細胞におけるマイクロRNA発現調節メカニズムの解明。
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Research Products
(55 results)
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[Journal Article] Saturated fatty acid inhibits anti-obesity effect of green tea.2018
Author(s)
Shuya Yamashita, Asami Hirashima, I-Chian Lin, Jaehoon Bae, Kanami Nakahara, Motoki Murata, Shuhei Yamada, Motofumi Kumazoe, Ren Yoshitomi, Mai Kadomatsu, Yuka Sato, Ayaka Nezu, Ai Hikita, Konatsu Fujino, Kyosuke Murata, Mari Maeda-Yamamoto and Hirofumi Tachibana
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Journal Title
Sci. Rep.
Volume: 8
Pages: 10023
DOI
Peer Reviewed
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