2015 Fiscal Year Annual Research Report
新たな筋伸張指標を用いた最適なストレッチング法の開発
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15H03043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市橋 則明 京都大学, 医学研究科, 教授 (50203104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池添 冬芽 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10263146)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エラストグラフィー / ストレッチング / 筋 / 超音波 / 大腿筋膜張筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、超音波のせん断波エラストグラフィー機能を用いて、個別の筋の伸張量の評価を行うことで、最適なストレッチング方法を検討することである。本年度は、下記の内容に関して研究を行い、いくつかの成果を得た。 1.せん断波エラストグラフィーで測定した個々の筋の筋硬度と一般的に筋腱複合体の柔軟性評価として用いられている受動トルクの相関関係が高いことを示し、筋硬度が筋の柔軟性評価として利用できることを明らかとした。さらに受動トルクの評価では各関節に関わる筋、腱、関節包などすべてのものをまとめてしか評価できないが、せん断波エラストグラフィーでは、個別の筋の柔軟性を評価できるため、ストレッチングの効果判定に適していることが明らかになった。 2.大腿筋膜張筋のストレッチング方法に関して、膝関節を90度以上屈曲位で股関節を内転伸展方向にストレッチングする方が膝関節を伸展位でストレッチするよりも効果的であることが明らかとなった。 3.ハムストリングスを構成する大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の筋硬度には違いがあり、半膜様筋が3筋の中で最も筋硬度が高いことが明らかとなった。さらに、ハムストリングスのストレッチング効果にも違いがあり、ストレッチングによる即時的な柔軟性の向上効果は半膜様筋において最も大きいことが明らかとなった。 4.棘上筋、棘下筋、小胸筋において効果的なストレッチング肢位、ストレッチング時間を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
せん断波エラストグラフィーによりストレッチング効果が明確になることを示し、ハムストリングス、大腿筋膜張筋の効果的なストレッチング方法に関して明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
小胸筋、棘下筋、肩甲下筋、棘上筋等の効果的なストレッチング方法を明らかにすると共にハムストリングスと下腿三頭筋の長期介入効果を検討する。さらに物理療法との併用効果に関しても検討する。
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Research Products
(16 results)