2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Comparative Stury on Selective Reserach Funding Policies in UK and Japan
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15H03407
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
佐藤 郁哉 同志社大学, 商学部, 教授 (00187171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川嶋 太津夫 大阪大学, 高等教育・入試研究開発センター, 教授 (20177679)
遠藤 貴宏 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (20649321)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大学改革 / 選択的資源配分 / 選択と集中 / ゲームとゲーミング / 政策立案と政策実施 / 研究評価事業 / ジャーナル駆動型リサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2018年度は、研究全体の集大成としての研究書の刊行に取り組むとともに、英国で2021年に実施予定の研究評価事業Research Excellence Frameworkへの準備体制に焦点をあてて情報の収集と分析を進めた。あわせて、比較研究の視野を拡大していくために、日本、英国、豪州に加えてドイツにおいて2005年以来実施されてきた国家的な研究助成事業のExcellence Initiativeに関する資料調査と現地における聞き取りをおこなった。 本研究の最終報告書としての性格を持つ『50年目の「大学解体」 20年後の大学再生』(京都大学学術出版会)は、2018年12月末に刊行された。同書では、主として日本と英国における高等教育政策および研究政策の特徴やその問題点について、5名の共著者がさまざまな角度から分析をおこなっている。各章の内容は以下の通りであるーー序章:日本の大学改革政策の問題点、1章:日本の教育政策に見られる演繹型志向、2章:平成30年間に及ぶ大学改革の迷走、3章:国際化事業の混乱と若手研究者の窮状、4章:英国の研究評価事業と論文優先型リサーチ、5章:個人的体験としてのREF、終章:大学改革の自己目的化。 Excellence Initiativeに関する調査研究は、選択的資源配分の発想にもとづく研究政策に関する国際比較の視野を広げ、またその観点から日本の「選択と集中」政策の問題を剔抉していく上で有効な情報を含むものであった。同政策は、従来の平等主義的な高等教育政策とは一線を画して「ドイツ版のアイビーリーグ」の創設を目指していたとも言われる。毀誉褒貶はあるものの、投資額の相対的な額からして日本の「選択と集中」政策にくらべればはるかに費用対効果は高いものであり、今後日本で同様の政策を立案・実施していく上でも重要な示唆を含むものと思われる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)