2016 Fiscal Year Annual Research Report
分野融合による魚鱗コラーゲンマテリアルテクノロジーに関する研究
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15H03526
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
生駒 俊之 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (20370306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 利明 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (40263446)
杉山 友明 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (90744178)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コラーゲン / 遺伝子導入 / 配向構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
コラーゲン溶液の電解質成分を調整することで、電気化学反応を安定に生じさせ、コラーゲン線維とアパタイトの複合体を形成することに成功した。これは、水酸化物イオンの拡散により、溶媒のpHを順次変化させたことによる。また、電圧依存性と印加時間を明らかにし、コラーゲン線維中のアパタイト複合量の傾斜化を行った。一方で、コラーゲン線維からなるゲルの形状を制御するため、異なる形態の電極を用いて電圧印加を行い、ゲルの形態制御が可能であることを明らかとした。さらに、電流密度やコラーゲン濃度を高くすることで、得られるゲルが弾性体に近い粘弾性を示すことが分かった。これらの技術を活用して、糖修飾技術との融合を今後行う。また、コラーゲン分泌に関しては、プライマリーを変更することで、長期間安定に細胞培養が可能となった。共焦点レーザー顕微鏡などを用いてコラーゲン分泌のライブイメージング化を行った結果、プロセッシング過程においてコラーゲンのC-プロプロテインは細胞外への分泌が少なく、プロコラーゲンのN-プロプロテインは細胞外へ排出されることを明らかとした。各プロプロテインのウエスタンプロットからも、分泌に関して有用な知見が得られた。導入効率を向上させることは未だ課題であるが、フローサイトメトリーによる細胞分離などを試み、遺伝子を導入した細胞を分離する技術の開発に取り組んでいる。また、これらプロプロテインは細胞の極性にしたがい、分泌されることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
糖鎖修飾したコラーゲン線維構造の構築を行う必要がある。また、コラーゲンの線維内の蛍光計量が今後の課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に研究は進捗しており、糖鎖修飾部位の決定、細胞機能の評価を行う。また、トランスフェクション効率を高める。
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Research Products
(13 results)