2015 Fiscal Year Annual Research Report
ランダム挿入機構の解明とベクター構造の最適化による高効率ヒトゲノム改変技術の開発
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15H04323
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
足立 典隆 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科(八景キャンパス), 教授 (30264675)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ジーンターゲティング / ヒトゲノム / ゲノム修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、任意の細胞に適用可能な安全で(オフターゲット変異を最小限に抑えた)超高効率なジーンターゲティング法の開発を目指した。このため特に、細胞内に導入したターゲティングベクターの非特異的な組込み(ランダム挿入)が高頻度で起こってしまう原因を究明し、この頻度をゼロにするための戦略を開発することを目標として研究を進めた。ベクター構造の最適条件については引き続き検討が必要であるが、最適導入条件については実験的に明らかにすることができた。さらに、alternative end-joiningに特異的に関わる因子の同定に成功し、結果的にNalm-6細胞において常時ターゲティング効率100%を達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
alternative end-joiningに関わる特異的因子を明らかにでき、さらにこの因子と別の因子を同時に欠損させることでターゲティング効率100%を達成することができた。まだやるべき実験は多く残されているが、当初の計画通り以上に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
Nalm-6細胞で得られた成果の普遍性の追究が鍵となるが、2年目の研究計画に加え、3年目の研究計画も前倒しで並行して進めていく予定である。ランダム挿入体の根絶によるターゲティングの高効率化については、その安全性について十分に検討していく必要がある。
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Research Products
(3 results)