2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis on the phosphatase regulated ethylene biosynthesis by phosphorylated ACC synthase.
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15H04450
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 仁志 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20220014)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エチレン生合成 / ACC合成酵素 / ホスファターゼ / リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ACC合成酵素を脱リン酸するprotein phosphatase PP2Aを同定する。特にその中で脱リン酸する基質を決めるBサブユニットを同定する必要がある。野生型と突然変異体のPP2Aサブユニットの違いをiTRAQラベル法により質量分析計を用いて解析した。その結果、Bサブユニットの3つのグループ(B, B', B'')中でも、B''サブユニットグループが候補となった。さらにB''サブユニットグループ内に5つのサブユニットがあり、どのサブユニットが結合するか明らかにする必要があった。そこでB''サブユニットタンパク質とACC合成酵素のタンパク質間相互作用を明らかにするために、AlphaScreen法で解析した。ACC合成酵素のC末端にはFlagアミノ酸配列を付加し、B''サブユニットタンパク質のN末端にmycアミノ酸配列を付加した。両タンパク質ともに小麦胚芽無細胞タンパク質合成系で合成し、相互作用を解析する計画だったが、合成されるタンパク質量が少なく有効な値が得られなかった。そこで小麦胚芽無細胞タンパク質合成系を一時中断し、大腸菌で発現させたタンパク質を用いる実験系で試みたが、目的としたタンパク質はinclusion bodyになってしまった。小麦胚芽無細胞タンパク質合成系では、可溶性タンパク質として合成できるので発現量を増加するように試みている段階である。もう一つの問題はACC合成酵素をリン酸化状態でBサブユニットと反応させる点である。これまで報告された論文を見ると、Bサブユニットは必ずしもリン酸化されていないタンパク質を認識することがあるようなので、必ずしもリン酸化させる必要はないが、検討する点である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
AlphaScreen法に用いるACC合成酵素とPP2AのBサブユニットを小麦胚芽無細胞タンパク質合成系で合成したが、発現量が少なかったために解析から得られた値が十分な値になっていなかったことが、研究が遅れている理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に必要な量を小麦胚芽無細胞タンパク質合成系で合成させることが、研究推進に必要である。合成の条件を検討するか、合成に用いる容量を増加させることが重要である。タンパク質の相互作用の解析にはAlphaScreen法以外に、酵母を用いたtwo-hybrid systemや免疫沈降法も考えられる。これらについても検討する必要はある。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Identification of a xylem sap germin-like protein and its expression under short-day and non-freezing low-temperature conditions in poplar root.2016
Author(s)
Aohara, T., Mizuno, H., Kiyomichi, D., Abe, Y., Matsuki, K., Sagawa, K., Mori, H., Iwai, H., Furukawa, J. and Satoh, S.
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Journal Title
Plant Biotech.
Volume: 33
Pages: 123-127
DOI
Peer Reviewed
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