2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of farm tractor DS for fatal accident senario and control logic
Project/Area Number |
15H04572
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
酒井 憲司 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40192083)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ドライブシミュレータ / 農用トラクタ / カオス / 転倒事故 / Matlab Simlink / Car Sim / ポアンカレ断面 |
Outline of Annual Research Achievements |
農用トラクタの事故防止に資するためのトラクタDSの開発を行っている. 事故シナリオの抽出への利用可能性およびそのために具備すべき車両モデルの特性に特に焦点を当てて研究を行った.トラクタDSの開発環境として,自動車用のDSとして世界的に広く用いられているCarSimDSを採用した.CarSimDSでは基本の車体フレームがばね下質量を想定したサスペンションを具備した構造となっているため,サスペンションの剛性を高めることに因って農用トラクタを近似的にモデル化する.そのため,CarSimベースの車両モデルが想定する農用トラクタの物理モデルとの整合性を検証する必要がある.本年度は,特に3次元の非線形要素を含む車両の物理モデルの開発をMatlabベースで継続するとともに,これをSimlinkにおいても実現すし,実機実験の計測システムの充実を図った.同時に,非線形車両物理モデルの非線形挙動を分析するために,ポアンカレ断面,周波数応答などをMatlabベースで検討するとともに,後者についてはCarSim環境においても検証した.さらに,Lyapunov指数を指標としたパラメータ空間においてカオス振動の発生する領域の検出方法も検討した.事故事例として水田から舗装された農道への傾斜進出口における横転事故事例について,CarSimにおいて試行を児来ない,事故報告と同様の横転が起きることを確認した. 研究成果は,農業食料工学会,電子情報通信学会およびASABEにおいて発表した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度当初に予定していた,車両物理モデル,CarSimモデル,実機実験の比較から,モデルの精度向上に必要な課題が明らかとなった.そのために,車両モデルのSinlinkにへの埋め込みを行った.路面形状に応答する非線形挙動の検出方法としてLyapunov指数を指標とした,速度-と路面高さダイアグラムを考案し,これらの成果については,電子情報通信学会,農業食料工学会などで研究成果発表を行った.
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度実施した,サスペンションが無い農用トラクタの物理モデルをMatlab-Simlinkで構成したものを,S-fabctionを介してCarSimのモデルとして組み込み,CarSim環境において,サスペンションの無い農用トラクタの実装を行う.
開発する車両モデルの汎用性を確認するために,小型水田型トラクタとともに,大型の畑作用トラクタにおいても,これまで開発した車両物理モデルの有効性について検証する.
|
Research Products
(9 results)