2015 Fiscal Year Annual Research Report
食物アレルギー耐性誘導のための経皮免疫療法の開発と奏効機序に関する免疫学的解析
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15H04665
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 直貴 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (90312123)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アレルギー / 免疫療法 / 経皮投与 |
Outline of Annual Research Achievements |
経皮免疫療法用製剤の大量・安定供給に向けた自動化大量生産システムを確立した。また製造した経皮免疫療法製剤は冷蔵保管し、アレルゲン装填量および溶出率の測定に基づいて6ヶ月間の安定性を保証できた。 経皮免疫療法用製剤のモルモット2週間連日貼付 (1日12時間) における安全性を実証した。またアジュバントとしてCpG-ODNを併用することによって、経皮免疫療法用製剤による免疫応答をTh1型へと偏向させられることを明らかとした。さらに経皮免疫療法用製剤の有効性を検証するための動物モデルとして、オボムコイドをアレルゲンとする食物アレルギーモデルマウスを作製した。 アレルゲン装填ハイドロゲルパッチ貼付に伴うアレルゲン特異的CD4陽性T細胞の増殖、分化に関する情報を収集した。引き続き、アレルゲン特異的B細胞および抗原提示細胞サブセットの経皮免疫療法における寄与について解析を進めている。 「MPC含有パッチを用いた牛乳アレルギー患児に対する経皮免疫療法パイロットトライアル」の経口負荷試験のデータ解析を行った。現在、被験者から採取した臨床検体を用いてMPC特異的IgG4/IgE抗体価の測定、ヒスタミン遊離試験 (HRT)、好塩基球活性化試験 (BAT) 、およびアレルゲン特異的リンパ球刺激試験 (ALST) を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に従って遂行できており、29年度に予定している探索的臨床研究の実施に向けて着実に基礎・前臨床データを収集している。
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Strategy for Future Research Activity |
食物アレルギーモデルマウスを用いた経皮免疫療法の有効性の実証と遺伝子改変マウスを用いた経皮免疫療法の作用機序解明に一層注力し、経皮免疫療法の科学的・理論的根拠となるデータを蓄積する。
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Research Products
(12 results)