2015 Fiscal Year Annual Research Report
大規模無作為集団の生活習慣病予防20年追跡から策定する実証的公衆衛生看護モデル
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15H05102
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 悦子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50135373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
中谷 芳美 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (90217753)
玉置 淳子 大阪医科大学, 医学部, 教授 (90326356)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生活習慣病予防 / 追跡調査 / 保健指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は平成8年度に実施した初回調査の対象者4550人の内、香川県S市(454人)、沖縄県M市(336人)を対象とした。調査内容は、骨密度測定、体組成、身体計測、動脈硬化関連指標(頸部エコー)、血圧、握力、運動機能、生活関連アンケート、栄養調査を実施した。平成27年の追跡調査で検診を受診者は2地域を併せて532人(受診率67.3%)であり、良好な受診率であった。また、追跡調査を受診しなかった者を対象に郵送によるアンケート調査を実施した。 結果:年齢は平均64.9±12.2歳(40~96歳)であった。全体ではやせが5.5%、肥満が33.1%、地域別に見ると、M市でやせがやや少なく、肥満が多い傾向だった。体組成の結果では、S市と比べM市は、体脂肪量、除脂肪体重ともに多かった。腰椎骨密度は、S市と比べM市で高かった。大腿骨近位部、全身骨密度は2地域間では差がなかった。追跡調査の受診者532人及び骨折アンケート調査回答者225人の計757人の内、初回調査以降に269件(206人)の骨折があった。その内、骨粗鬆症性骨折は121件(99人)と全骨折件数の45%を占めた。主要骨粗鬆症性骨折発生は96件(80人)であり、骨粗鬆症性骨折の8割を占めた。この20年間で、2地域ともやせが増え、肥満が微減少した。生活活動強度では両地区ともに低い者の割合が増加した。M市はS市に比較して総コレステロール、中性脂肪、HDL、LDL、クレアチニンが高く、腎機能指標のeGFRが低かった。体格・ライフスタイルでは、2地域ともやせが増え、肥満がわずかに減少した。生活活動強度では2地域ともに低い者の割合が増加した。牛乳をほとんど飲まない者の割合が増加傾向にあり、1杯/日以上飲む者の割合が減少傾向にあった。喫煙率は、両地域ともに初回調査時に比べ20年次で低下していた。飲酒者の割合は若年ほど高い傾向があった。飲まない人がもっとも多く約7割を占めたが、両地域で毎日飲むが5%いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は対象地域2地域で調査を実施した、これは予定通りであり、体調地域の行政の協力もあり、受診率も67.3%と高かった。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度は3地域(北海道、新潟県、福島県)で計画通り調査を実施する予定であり、現在調査の準備中である。3地域との事前打ち合わせが終了し、調査票、機器の準備、研究補助者の参加確認など調整を行っている。
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Research Products
(3 results)