2016 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on Metastasis of Colon Cancer Using Mouse Models
Project/Area Number |
15H05574
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
有村 純暢 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60552015)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 腸管腫瘍 / モデルマウス / 悪性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
[当初の研究目的] 大腸癌による死亡原因の約9割は、他の癌種と同様に、他臓器への遠隔転移である。発生した良性腫瘍は浸潤能獲得によって、1)原発巣から離脱し、2)脈管内への侵入、3)血管内での生存、4)遠隔組織における脈管外への遊出を経て、5)微小転移巣を形成し、6)拡大することが可能となる。現時点では、転移巣拡大の制御が極めて困難であることから、悪性腫瘍克服の治療標的として、転移巣拡大以前の上記1-5)の各過程が注目されている。ところが、大腸癌研究においては良性腫瘍の発生から悪性化を引き起こす臨床を反映する実用的なモデルは極めて少なく、この現状は悪性化した大腸癌に対する有望な治療技術の開発を困難にしている。このような状況下、代表者は世界に類を見ない腸癌自然発症モデルマウスの樹立に成功した。そこで本研究では、当該マウスにおけるがん悪性化機構の解明に挑戦し、その成果に基づく、革新的な悪性化制御技術の開発を目指した。 [本研究成果] 初年度の研究において、独自に樹立した腸癌自然発症モデルマウスでのがん悪性化が微小環境によって制御されていることを新たに見出した。そこで、本年度において、その悪性化制御機構をさらに精査したところ、当該マウスでのがんの悪性化が血球系細胞の欠落によって著減することを発見した。また、前年度から着手したコンディショナルノックアウトマウスの作出に成功し、さらに、当該マウスと多様なCreマウスとの交配による複合変異マウスの作出も完了した。 [今後の推進方策] 作出した多様な複合変異マウスについて、組織学的・生化学的解析を遂行することで、腫瘍細胞の悪性化に特化した治療標的を見出すことを試みる。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)