2015 Fiscal Year Annual Research Report
微生物資源を活用する視覚的検出技術の開発-未培養微生物の機能推定技術への適用-
Project/Area Number |
15H06814
|
Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
山口 剛士 松江工業高等専門学校, 環境・建設工学科, 助教 (30759832)
|
Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
|
Keywords | 視覚的検出 / HCR法 / click chemistry / 原核生物 / 環境微生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、in situ DNA-Hybridization Chain Reaction (HCR) 法の発展を目指し、click chemistryの最適条件の検討やclick chemistryで得られる蛍光強度の算出を行った。さらに、環境微生物として、宍道湖に生息する微生物の微生物群集解析を行った。まず、蛍光増幅を目指し、click chemistryを用いて蛍光増幅起点を増幅させることを試みた。Click chemistryの反応の有無は、click chemistryを行う人工DNAプローブに蛍光物質を標識させ、蛍光顕微鏡を用いて確認した。その結果、銅を触媒として利用することで、菌体から蛍光が得られた。従って、click chemistryを菌体内で反応させる事に成功した。しかしながら、菌体から得られた蛍光は、従来のFISH法と同程度で有り、click chemistryが十分に進行していないことが明かとなった。来年度に適用する微生物を選定するために、まず宍道湖に生息する微生物の同定を行った。その結果、海洋中に多く存在するSAR 11 cladeに属する微生物が宍道湖にも多く存在している事が明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、click chemistryとHCR法を組み合わせた新規高感度FISH法の開発をしており、一番重要なポイントであるclick chemistryを菌体内で反応させることに成功した。遺伝子検出については、未だ実験を行っていないが、菌体内でclick chemistryの反応が確認できたため、次年度で目的を達成可能であると判断した。また、次年度に行う環境微生物の選定も終了しており、実験計画通りに進行している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、click chemistryが起こる最適な実験条件を選定し、蛍光強度を算出する。また、HCR法を含めた本手法のプロトコルの最適化を行い、本手法の有用性を明かにする予定である。最終的には、環境微生物への適用を試み、環境微生物の適用可能性について評価する予定である。
|
Research Products
(3 results)