2015 Fiscal Year Annual Research Report
迅速CAEのための連成解析向け汎用メッシュの形状編集・性質制御技術の開発
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15J01584
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
前濱 宏樹 北海道大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 四面体メッシュ / メッシュ適合 / メッシュ品質改善 / CAE / 組立製品 / 機構運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
組立製品の応力・電磁場解析を効率よく実施するための有限要素解析用四面体メッシュの編集技術の開発に取り組んだ.まず,組立製品と周囲の空間の両方がともにメッシュ分割された解析用四面体メッシュを入力とし,距離場を用いた処理適用範囲の抽出,曲面情報を用いた正確な部品間の接触検出,頂点移動と局所位相変更による接触面の表面メッシュ一致処理,Optimal Delaunay Triangulationスムージングに基づくメッシュ品質改善の4つの処理からなる組立製品の機構運動に対するメッシュ適合手法とその結果のメッシュの品質改善手法を開発した.その有効性をいくつかの試験データで検証し,開発した手法により,従来手法では行えなかった空間メッシュ内における物体メッシュの他の物体メッシュとの接触を伴う運動に対して,効率的に解析用四面体メッシュの生成が可能であることを確認した.その成果を3件の国内学会(口頭発表2件,ポスター発表1件)と1件の国際会議(Abstract査読,ポスター発表)で発表した. また,上記の成果における接触検出,接触面の表面メッシュ一致処理,メッシュ品質改善を改良・応用し,個別に生成された複数部品の四面体メッシュから組立製品の解析用四面体メッシュを生成する手法を開発した.これにより機構運動している組立製品の解析用四面体メッシュを効率よく生成できることを確認した.その成果を1件の国内学会(口頭発表)で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では,平成27年度は解析用四面体メッシュの組立製品の物体運動への適合手法の開発,ならびに四面体-六面体メッシュ相互変換手法と既開発の解析用四面体メッシュの形状編集手法を用いた六面体メッシュの形状編集手法の開発を行う予定であった.実際に解析用四面体メッシュの組立製品の物体運動への適合手法の開発に取り組み,従来手法では行えなかった空間メッシュ内における物体メッシュの他の物体メッシュとの接触を伴う運動に対しても,効率的にメッシュを生成できるメッシュ適合手法を開発した.その後,より幅広い組立製品のメッシュ生成のためには,接触を伴う物体メッシュの空間メッシュ内の運動以外にも,様々な部品の解析用メッシュから組立製品の解析用メッシュを生成することが必要になると考え,当初計画にはなかった個々の部品のメッシュから組立製品の解析用四面体メッシュを生成する手法の開発に取り組んだ.そのため,当初計画の解析用四面体メッシュの組立製品の物体運動への適合手法の開発は達成できたが,六面体メッシュの形状編集手法の開発は行えていない.
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Strategy for Future Research Activity |
実際の製品の解析への影響や実際の製品設計プロセスにおける効率化の効果の検証を行うため,平成27年度の成果の複雑なモデルへの適用実験を進める.その後,四面体-六面体メッシュ相互変換手法を開発し,四面体メッシュ形状編集技術と組み合わせ六面体メッシュでの形状編集技術を開発する.
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Research Products
(5 results)