2015 Fiscal Year Annual Research Report
部分グラフ探索問題におけるアルゴリズムの設計とその計算複雑さについての解明
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15J05484
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
江藤 宏 九州工業大学, 大学院情報工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 離散最適化問題 / 近似アルゴリズム / 近似不可能性 / 近似上界 / 近似下界 / 誘導部分グラフ探索問題 / 距離d独立集合問題 / 支配閉路探索問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,部分グラフ探索問題として,次数に着目した問題に対して近似アルゴリズムの設計,計算複雑さの解明を行うことである.次数が0である部分グラフは頂点であり距離d独立集合問題,次数が2である部分グラフを閉路として誘導閉路探索問題,支配閉路探索問題を今年度は取り扱った.
今年度の主な研究成果の公表としては以下である.(1)頂点数を最大とする誘導閉路探索問題に対して,入力グラフを平面グラフ,2部グラフに限定した時の計算複雑さを示し,LAシンポジウム2015夏のLAにて公表を行った.(2)頂点数を最小とする支配閉路探索問題に対して,入力グラフを2部グラフ,弦グラフ,弦2部グラフ,正則グラフを限定した時の近似不可能性を示した.さらに,スプリットグラフを入力とした場合において近似アルゴリズムの設計を行った.その研究成果を平成27年9月開催の第23回電子情報通信学会九州支部,および,日本オペレーションズ・リサーチ学会 2015年秋季研究発表会,平成27年10月開催のコンピテーション研究会にて公表を行った.(3)頂点数を最大とする距離d独立頂点集合問題について,入力グラフを3-正則グラフとする時のNP困難であることを示し,近似アルゴリズムを設計を行った.そして,平成28年の3月に開催した火の国情報シンポジウム2016にて結果の公表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次数に着目した部分グラフ探索問題として正則部分グラフ探索問題(MaxRS問題)について研究を進めており,複数の研究成果は出ているが研究公表までは至っていない.しかし,MaxRS問題と関係の深い問題について研究成果を得ている.中でも,距離d最大独立集合問題に対して研究成果を出しており,今後,国際会議での成果の公表を予定している.また,支配閉路探索問題に対する研究成果として3件の成果発表を行っておりこの研究課題に対しても国際会議での成果公表を予定しおり,ある程度期待通りの進展がみられる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として,次数に着目した部分グラフ探索問題に対して複数の研究成果を得ており今後公表を行っていく.さらに,誘導閉路探索問題および支配閉路探索問題,距離d独立集合問題に対して国際会議での公表を予定している.
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Research Products
(6 results)