2015 Fiscal Year Annual Research Report
難民と移住先の地元民の間の軋轢と共生に関する研究:ウガンダ北西部アジュマニの事例
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15J06469
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 暢子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | アフリカ / 国際社会 / 地域紛争 / 強制移住 / 離散 / 再定住 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ウガンダ共和国北西部に暮らす「難民」とかれらを受け入れる「地元民」が、国家の政策や国際社会の支援などの影響を受けながらも主体的に社会関係を築く実践を明らかにすることである。平成27年度は、ひろくサハラ以南アフリカを中心とした先行研究を精読して研究の潮流を整理し、難民を保護し支援する体制の確立と変遷のなかで、「上」や「外」からのさまざまなアクターが地域に対してどのようにかかわってきたのかを分析する作業を通して本研究の位置づけをより明確にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本国内や英国のロンドン大学東洋アフリカ研究学院などにおいて文献と資料を収集したほか英国で研究者ネットワークの拡大も行なった。平成26年度から実施した現地調査にもとづいて執筆した、難民と支援機関職員のあいだの支援物資配給時のやりとりにかんする短報1本が本年度中に刊行された。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目的遂行を目指して現地調査を実施する。その際、現行の行政区分や国境線を越境する地理空間を行き来し、互いの言語や文化を理解することもある人びとが、避難生活中や帰還後にいかに多様な社会関係を形成しているのか、個々人の日常の営みに焦点をあてて調査する。当該地域における民族誌を読みすすめるとともに調査結果を分析して各学会や研究会で口頭発表を行なうほか、査読つき論文の執筆と投稿にひきつづき努める。
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Research Products
(1 results)