2015 Fiscal Year Annual Research Report
RNA-seqから得られる多群間比較トランスクリプトーム解析手法の開発
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15J10504
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
孫 建強 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | RNA-Seq / トランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は RNA-Seq を利用した三群間の比較トランスクリプトーム解析を効率的に行うため手法を開発することである。比較トランスクリプトーム解析では一般的に正規化とそれに続く検定の 2 ステップで行われる。2015 年度では、代表者らが作成および公開した R/Bioconductor パッケージ TCC を用いて、正規化のステップに着目して三群間比較の性能評価を中心に行った。その結果、TCC パッケージに実装されている DEGES に基づく正規化法が、三群間比較において biological replicate の有無に関わりなく、正確にデータを正規化することを確認した。すなわち、DEGES に基づく正規化法を用いた時に、検定結果が高い感度および特異度を示すことである。また、多因子からなる実験デザインに従った RNA-Seq を擬似的に作成するシミュレーション関数を作成し、TCC パッケージに実装し公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度の計画は、①三・四群間に有効な DEGES に基づく正規化法の構築および性能評価を行う;②多因子からなる実験デザインの RNA-Seq データを擬似的に作成するシミュレーション関数を作成し、DEGES に基づく正規化法が多因子からなる実験デザインでも有効であることを示す;③公共データベースで公開されている実験により得られた RNA-Seq データを解析し、DEGES に基づく正規化法のパフォーマンス評価を行うことである。計画の①および③は完成し、論文形式にて発表した。②についてはシミュレーション関数を作成および公開した、また、シミュレーションデータによるパフォーマンス評価も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果により、DEGES に基づく正規化法は、二群間比較および多群間比較の RNA-Seq シミュレーションデータを正確に正規化できることを示した。2016 年度はこれを踏まえ、時系列 RNA-Seq データを多因子比較の一例として、DEGES に基づく正規化法を適用し、その有効性を確認する。
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Research Products
(3 results)