2004 Fiscal Year Annual Research Report
ネオシリコン量子情報デバイス創製に向けた量子ドット自己配列制御技術
Project/Area Number |
16206030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 俊理 東京工業大学, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 教授 (50126314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 博 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90372458)
土屋 良重 東京工業大学, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 助手 (80334506)
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Keywords | ナノ結晶シリコン / ドット集積化 / 量子情報デバイス / 分散溶液 / 横毛管力 / メニスカス相互作用 |
Research Abstract |
VHFプラズマCVD法により、直径約8nmのナノ結晶シリコン(nc-Si)ドットをSi基板上に堆積し、純水・メタノール・フッ酸を溶媒としてnc-Siドットを剥離させることにより、nc-Siドット分散液の作製を試みた。その結果、溶媒としてメタノールを用いた場合のみ、良好な分散液が得られることを見出した。次に、得られた分散液を他の下地基板上に滴下させた後、蒸発させる時間と温度を変えた際のnc-Siドット集積状態を観察した。溶媒としてメタノールおよびイソプロパノールを用い、また下地基板としては疎水性表面のsi基板と親水性表面のSi0_2基板を用いた。さらに蒸発の速度を変えるため、室温および低温での乾燥を試みた。以上の条件下において分散液を滴下・蒸発させ、ドットの集積構造をSEM観察した結果、イソプロパノールを溶媒とし、蒸発温度を-40℃とした場合と、メタノールを溶媒とし、Si0_2基板を用いた場合において、2次元的なnc-Siドット層状集積構造が観測された。これは、ドットの集積が溶媒液滴表面とドット間の横毛管メニスカス相互作用によって生じていることを裏付けている。 また、高濃度ドープしたSOI(厚さ50nm)基板上に、電子線描画により極狭ギャップの電極(間隔数十nm〜最小7nm)を形成した後、上記のnc-Siドット分散液を滴下・蒸発させて素子を作製する手法を試みた。その結果、ナノギャップによる横毛管現象により、nc-Siドットは電極間に選択的に配置される傾向があることが観測され、電極間隔約35nmの構造において、数十個のnc-Siドットクラスタでチャネルを形成することに成功した。分散溶液密度と乾燥時間の最適化を進めることにより、これまではランダムであったnc-Siドットの位置をウエハ上の大面積で制御でき、また電極間のドットの個数を2個〜数個程度とすることも可能であると考えられる。
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Research Products
(6 results)