2005 Fiscal Year Annual Research Report
ネオシリコン量子情報デバイス創製に向けた量子ドット自己配列制御技術
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16206030
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 俊理 東京工業大学, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 教授 (50126314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 博 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90372458)
土屋 良重 東京工業大学, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 助手 (80334506)
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Keywords | ナノ結晶シリコン / ドット集積化 / 量子情報デバイス / 分散溶液 / 横毛管力 / メニスカス相互作用 |
Research Abstract |
VHFプラズマCVD技術で作製したナノクリスタルシリコン(以下nc-Si)ドットをSi基板上に堆積し、純水やメタノール等を溶媒としてnc-Siドットを剥離させることにより、nc-Siドット分散液の作製を行った。nc-Siドットの大面積集積化を目的として、分散液を基板に滴下させた後、蒸発させる時の基板の傾斜角度を変えた際のnc-Siドット集積状態の変化を観測した。溶媒としてエタノールを用い、また下地基板としては、Si上にケミカルオキサイドを形成した濡れ性の高い基板を用いた。基板の傾斜角度を10°〜30°と変化させ、nc-Siドット分散液を滴下・蒸発させ、その集積構造をSEM観察した。基板の傾斜角度を10°にした場合、ドットは網状のネットワーク構造に集積し、部分的にはドットの1次元鎖が形成されていることが確認された。集積構造は、傾斜角度に依存して顕著に変化し、より大きな角度では2次元的な集積構造が観測された。また、これと並行して、ラングミュア・プロジェット膜法、および有機分子テンプレート法による2次元配列膜の作製を試み、夫々の方法に対して、ドットを表面修飾するために最適なアミノ基終端単分子のシランカップリング剤を検討した。 更に、高濃度ドープしたSOI(厚さ50nm)基板上に、電子線描画により間隔20〜30nmのナノ電極を形成した後、上記のnc-Siドット分散液を滴下・蒸発させることにより、ナノスケールでドットを集積化してトランジスタを作製する手法を試みた。その結果、ナノギャップによる横毛管現象により、nc-Siドットは電極間に選択的に配置され、数十個のnc-Siドットクラスタでチャネルを形成することに成功した。また、作製した素子のトランジスタ特性を温度20K〜室温で測定し、低温領域でトンネル電流のクーロン振動を初めて観測することに成功した。
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Research Products
(6 results)