2005 Fiscal Year Annual Research Report
インダクティブ結合を用いた超広帯域低電力チップ間無線通信の研究
Project/Area Number |
16206037
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
黒田 忠広 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50327681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 英晴 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60175932)
真壁 利明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60095651)
中野 誠彦 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40286638)
眞田 幸俊 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90293042)
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Keywords | LSI / CMOS / SiP / 低電力 / インタフェース / ワイヤレス / チップ間通信 / インダクティブ結合 |
Research Abstract |
世界最高速度、最小電力、最小エネルギー、最小面積のチップ間無線接続技術を開発した。データ転送速度は1Tビット/秒、消費電力は3W、消費エネルギーは3pJ/ビット、チップ面積は1mm2である。0.18um CMOS技術で実現した。これは、「Cellプロセッサ」に採用されたRambus社のチップ間インタフェース技術「FlexIO」と比べて、3.3倍高速で、1/2の電力で、1/7のエネルギーで、およそ1/4の面積である。データ転送のビット誤り率(BER)は10の-14乗以下であり、信頼性は有線並みに高い。データ転送の同期に必要な1GHzのクロックも無線伝送するので、クロックを各チップに供給する必要がない。データはバイフェーズ変調し4相時分割多重(TDMA)して伝送される。バイフェーズ変調でSN比を劣化せずに送信電力を1/5程度に低減できることを見出した。また、4相TDMAでクロストークを低減し、チャネルピッチを削減できた。1辺が29umの正方形コイルで1Gビット/秒の通信チャネルを形成し、これを30umピッチで1024個配列した。チップの厚さが10umになるまでチップの裏面を削り、2枚のチップを表向きに積層実装して性能を評価した。以上の成果をIEEE国際固体素子回路会議(ISSCC)の将来技術のセッションで発表した。今後の研究目標は、1Pビット/秒で10Wを実現することである。そのためには、ビット当たりの消費エネルギーを現在の3pJから10fJにしなければならない。また、100万個のチャネルを10mm2程度のレイアウト面積に収めるためには、チャネルピッチを現在の30umから3umにしなければいけない。さらに回路技術と磁性体材料の活用を研究する。
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Research Products
(7 results)