2007 Fiscal Year Annual Research Report
人口の量的・質的変化に対応する国土計画と社会資本整備の動学的経路
Project/Area Number |
16206052
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安藤 朝夫 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80159524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森杉 壽芳 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 名誉教授 (80026161)
佐々木 公明 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 名誉教授 (10007148)
赤松 隆 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90262964)
福山 敬 鳥取大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30273882)
河野 達仁 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00344713)
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Keywords | 少子高齢化 / 都市構造分析 / 新経済地理学 / 世代重複モデル / 2国拡張ソローモデル / 都心・郊外型商業 / 住み替え費用 / プーリンダ分析 |
Research Abstract |
本研究は人口の量的・質的変化の下での「都市・地域構造変化の解明」と,それに対する有効な「制度的対策・手法の開発」を行おうとするものであり,19・20年度は以下の個別課題に関して研究を行った。空間を軸に考えると(1)〜(3)が離散空間,(4)が連続空間を扱い,(5)は少子化に対する制度的対策を明らかにしようとするものである。 (1)社会環境の不確実性と空間均衡:人口の質的・量的変化と経済のグローバル化は,地域経済・産業構造の変化を必然的に伴うが,その様な変化と知識・技術の伝達構造が都市集積に与える影響をCore-Peripheryモデルを用いて表現し,その分岐パターンを明らかにした。 (2)2国経済システムの動学分析:人口減少(先進)国と人口増加(途上)国が並存する経済において,人的資本蓄積を内生化する動学モデルを定式化し,資本移動と債務返済を通じた経済の持続可能性について数値分析を継続した。 (3)人口動態変化と都市構造分析:都心と郊外の2地区からなる閉じた都市において,若年者・高齢者の2世代からなる世代重複モデルを用いて,人口動態変化が都市内居住パターンの推移と世代間の厚生格差に与える影響を分析した。 (4)都心と郊外の商業競争と住宅立地:高齢者と都心従業者の2種類の住民からなり,都心と郊外の商店がナッシュ競争を行う都市モデルを用いて,高齢者の住み替え費用が立地分布や販売価格に及ぼす非効率性について分析した。 (5)少子化に影響する社会経済的要因分析:婚姻率・出生率に関して,県別データのプーリング分析を行い,統計的に婚姻率の向上には分配所得の上昇と住宅補助が有効であること,出生率の向上には医療環境の整備と育児支援が有効であることを示した。
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Research Products
(5 results)