2006 Fiscal Year Annual Research Report
住宅換気システムの総合的コミッショニング手法の提案と設計支援・評価ツールの開発
Project/Area Number |
16206058
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉野 博 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (30092373)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 康雄 宮城工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (30168728)
持田 灯 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (00183658)
佐藤 洋 独立行政法人産業技術総合研究所, 研究員 (10260423)
池田 耕一 国立保健医療科学院, 建築衛生部, 部長 (90100057)
野崎 淳夫 東北文化学園大学, 科学技術学部, 教授 (80316447)
|
Keywords | 住宅換気 / 性能検証 / 換気量 / 設計支援・評価ツール / 実測調査 / 文献調査 / 簡易測定法 |
Research Abstract |
本研究は、平成16年度から19年度までの4年間の継続である。3年目である本年度の実績は以下の通りである。 1.施工後の性能検証手法の提案 (1)定期的・継続的に居住状態である住宅を対象に実測調査を行っている。今年度は8〜12月に、23件の住宅を対象として、住宅の気密性能・換気量・室内空気質・給排気口の風量の測定を実施した。そのうち9件では、簡易測定法であるPFT法による換気量測定を行った。 (2)住宅の換気量不足の原因を探るため、機械換気システムが設置されている住宅13件((1)の対象住宅の中から選定)を対象に実測及びアンケート調査を実施した。換気システム内のフィルターや防虫網の埃や虫による目詰まりによる風量低下、ダクトの脱落:等、メンテナンス不足の実態が明らかになり、この点を考慮した性能検証を提案する必要がある。 (3)去年度に引き続き、住宅における化学物質濃度の簡易測定法、濃度予測手法に関する検討、建材や什器からの化学物質発生量の測定を行った。 2.性能検証のための支援ツールの開発 (1)質点系プログラムCOMISとCFD解析プログラムを連成するためのプログラムの改良を行った。小開口だけでなく、問仕切扉を開放した場合等の大開口による影響についても解析することが可能になった。今後は人工気象室を対象に検証実験を行う予定で、現在までに予備実験を実施している。 (2)室内空気質診断エキスパートシステムに関して、反復計算を伴わない簡易的な換気量の予測計算手法を開発し、換気システムが設置された実大住宅のモデルを対象にその精度や実用性について検討した。その結果、開口の置換に伴う差圧や流量の差異は1割以内と小さく、空気流量の収支が取れることが確認された。今後は、複数のポテンシャルがある場合の計算方法、複雑な経路の置換方法について検討する予定である。
|
Research Products
(6 results)