2005 Fiscal Year Annual Research Report
GATA-4遺伝子を導入した骨髄幹細胞の心筋内移植による心筋症治療法の開発
Project/Area Number |
16209043
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
黒澤 博身 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50075511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新岡 俊治 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20192122)
松岡 瑠美子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50120051)
松村 剛毅 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20297469)
今村 真一郎 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00176497)
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Keywords | 再生医療 / ティッシュエンジニアリング / 骨髄細胞 / 生体吸収性素材 / 再生心筋 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
GATA4遺伝子導入の準備として、ヒトおよびブタのGATA4をPCR法、5'-RACE法、3'-RACE法(pfuUltra High-Fidelity DNA polymerase, 5'/3' RACE Kit等)を用いてTAベクターにクローニングした。GATA4の組み込まれたTAベクターと哺乳動物細胞発現ベクター(pcDNA3.1)を制限酵素処理し、GATA4発現ベクター(pcDNA3.1-GATA4)を作製した。この際、無標識GATA4を発現するベクターだけでなく、アッセイ用にGFP, Myc-tag, His-tag, FLAG-tag(pcDNA/His Vector, pcDNA/myc-His Vector等)などの標識を付けたベクターも作製した。野生型発現ベクターを用いてsite-direct mutagenesisでGATA4に変異(Natureにて報告された変異)を導入したベクターを作製し、pcDNA3.1と共にネガティブコントロールとした。 犬骨髄細胞を採取し、二種類の幹細胞系列を作成した。第一は全骨髄細胞を培養の後、間葉系細胞より、CD117+, CD90+, CD34-の細胞を単離培養した。二週間の培養後、血球系の幹細胞はセルソーティングにより除去し、さらに培養して被導入細胞とした。第二番目は骨髄より単核球成分を選択的に集約し遺伝子導入細胞として用いた。作製したベクターを大量抽出(QIAfilter Plasmid Mega Kit等)し、上記抽出骨髄幹細胞にリポフェクトアミン2000等を用いてトランスフェクションし数日間培養した。GATA4を遺伝子導入した培養細胞における細胞内局在を、GATA4およびtag(前述のMyc-tag等)の抗体を用いて、免疫染色法により検討した。また、心筋型ミオシン重鎖や心筋型アクチン等心筋特異的なタンパクとの共染を行うことにより、心筋への分化を確認したが、現在のところ発現は見られていない。これらの実験を行う際、ネガティブコントロールとしてpcDNA3.1および上記作製pcDNA3.1-GATA4 mutantを導入した骨髄幹細胞を用いた。今後の検討課題として、遺伝子導入細胞の心筋分化をさらに発展させるためには心筋との供培養を継続するなどの付加的因子が必須であることが示唆された。
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Research Products
(7 results)