2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本人歯周病患者の遺伝子多型に基づく感受性検査および診断の確立
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16209062
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永田 俊彦 徳島大学, バイオヘルスサイエンス研究部, 教授 (10127847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉江 弘正 新潟大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20143787)
村上 伸也 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70239490)
高柴 正悟 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (50226768)
栗原 英見 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40161765)
和泉 雄一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60159803)
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Keywords | 歯周病 / 遺伝子多型 / 疾患感受性 / 侵襲性歯周炎 / 歯肉増殖症 / 免疫グロブリン / 炎症性サイトカイン / インベーダー法 |
Research Abstract |
研究代表者と分担者の12施設から,合計622名の被験者血液サンプルが採取された。被験者の内訳は,侵襲性歯周炎(AgP)172名,その対照群(AgP-cont)178名,慢性歯周炎(CP)147名,その対照群(CP-cont)125名である。これらのサンプルを用いてインベーダー法による遺伝子多型分析が行われた。その結果,最終的に疾患群と対照群との間で3つのSNP,AgP vs AgP-contにおけるFcαR56T/CとMMP-3(-1171)5A/6A(-/T),およびCP vs CP-contにおけるIL-1(+4845)G/T)で有意差が得られた。何れのSNPにおいても遺伝子型分布あるいはアリル頻度の片方のみが有意差を示したため,これら3つのSNPが歯周病感受性遺伝子(疾患特異的遺伝子多型)であるとは現時点では断定できず,今後のさらなる検討が必要と考えられた。具体的には,1)FcαR56T/C:遺伝子型分布に有意性は認められないが,アリル頻度では56TがAgP60.8% vs AgP-cont52.8%で有意差が認められた。この多型はプロモーター領域に存在し,56Tは56Cと比べてluciferase活性が低下しFcα発現が低下するとの報告がある。2)MMP-3(-1171):アリル頻度では有意性は認められなかったが,遺伝子型分布でT/T(=6A/6A)がAgP67.4% vs cont78.7%で有意差が認められた。当該多型もプロモーター領域に存在し,T/T(=6A/6A)は-/-(=5A/5A)と比較して活性が低下するとの報告がある。3)IL-1(+4845)G/T:アリル頻度では有意性は認められなかったが,遺伝子型分布で非多型ホモG/GがCP86.3% vs control80.0%で有意差が認められた。以上のように,3つの候補SbPが同定された。(782字)
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Research Products
(6 results)