2006 Fiscal Year Annual Research Report
ストロボスコピック・プローブ顕微鏡の開発と光電子移動の単分子レベル時間分解画像化
Project/Area Number |
16310074
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 卓也 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50229556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 正輝 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40362628)
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Keywords | ストロボスコピック・プローブ顕微鏡 / 光励起電荷移動 / 時間分解測定 / 電界計算 / ケルビンフォース顕微鏡 / 静電気力顕微鏡 |
Research Abstract |
ストロボスコピック・プローブ顕微鏡の完成に向けて、標準試料を用いた性能解析を行った。p型Si(111)7×7表面は、光照射により約50meVの表面光起電力を生じることが知られている。もともとフェルミ準位の近くに表面準位が位置することから、表面における外部電界の影響が小さく、試料-探針間にバイアス電圧をかけても、表面光起電力の大きさはほとんど変わらない。そこで、この試料を用いて、時間分解性電気力測定時における試料-探針間の電界とカンチレバー振幅、周波数シフトの関係を調べた。 一般に、探針が試料に非接触の条件では、試料にかけるバイアス電圧を大きく変化しても振幅は変化しない。ところが、試料表面への光照射をカンチレバーの振動と同期して行うと、振幅は大きく変化し、カンチレバーの振動周期と光照射の位相と振幅の間の関係は、バイアス電圧の符号により反転した。つまり、光照射時に試料-探針間電位差が増加するバイアス電圧では、探針が接近時に光照射すれば振幅が増加し、遠ざかるときには振動抑制に働く。光照射時に電位差が減少するバイアス電圧では、位相関係は反転する。 さらに、フィードバックを凍結して、周波数シフトの変化を見れば、光照射とカンチレバー振動の位相関係はさらに鋭敏に反映されることがわかり、1μ秒レベルの時間分解能で、時間分解光誘起静電気力検出が可能であることがわかった。 また、振幅や周波数シフトの位相変化を詳細に調べると、光照射の効果が全く現れない、不感位相が存在することがわかった。位相を360度変化させた中で2回現れることから、カンチレバー振動の折り返し点であると推定される。この位相の前後では、試料-探針間の引力の変化に対して、振幅の増加にも減少にも寄与しないことが明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] A directly fused tetrameric porphyrin sheet and its unique electronic properties that arise from the planar yclooctatetraene core.2006
Author(s)
Yasuyuki Nnakamura, Naoki Aratani, Hiroshi Shinokubo, Akihiko Takagi Tomoji Kawai, Takuya Matsumoto, Zin Seok Yoon, Deok Yun Kim, Tae Kyu Ahn, Dongho Kim, Atuya Muranaka, Nagao Kobayashi, Atsuhiro Osuka
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Journal Title
J. Am. Chem. Soc. 128
Pages: 4119-4127