2005 Fiscal Year Annual Research Report
貴金属で磁性酸化鉄を被覆した複合ナノ粒子の水中分散性向上と磁場凝集ドットの形成
Project/Area Number |
16310087
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 孝夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00174798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 貴 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70273589)
中山 忠親 長岡技術科学大学, 極限エネルギー密度工学研究センター, 助手 (10324849)
水越 克彰 長崎大学, 工学部, 助手 (60342523)
興津 健二 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60295095)
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Keywords | ナノ粒子 / 磁気ビーズ / 生体分子 / 放射線 / 分散性 / 金被覆 / SH基 |
Research Abstract |
独自に開発した「貴金属で磁性酸化鉄を被覆した複合ナノ粒子」の合成法を発展させ、μTAS等に適用できる汎用ナノ磁気ビーズへの適用可能性を検証するため、次の4項目について実験的研究を進めた。 (1)複合構造(貴金属の被覆率、被覆状態)の制御:従来のγ線放射線を照射して複合ナノ粒子化する方法の発展版として、線型電子線加速器からの電子線で照射する方法を試み、従来よりもさらに細かい金粒子(5nm以下)を酸化鉄表面により高密度に付着させることが可能であることを見いだした。この方法は、従来のγ線を用いるよりも時間的には約1桁半程早く処理できる。 (2)水中での分散性の制御:放射線や超音波で金との複合化処理をする前処理をビーズミルという装置により行い、二次粒子を解塊することで二次粒径を小さくし、100nm程度にすることができた。50日間の静置後も沈降しない分散性がえられるようになった。 (3)表面への生体分子の結合の制御:一端にSH基を付与したオリゴDNAプローブを複合粒子の金の部位に結合し、これと塩基配列がマッチするターゲットDNA、マッチしないDNAが混在する溶液から前者だけを効率よく磁気分離回収が可能であることを実証した。また、プローブをSH基で結合しない場合、粒子に金がなく磁性粒子だけの場合、の両者もロントロール実験として行い裏付けを得た。蛋白質の吸着を評価する実験を行った。 (4)磁場誘導・固定による粒子凝集ドットの成形と消磁による洗浄の検証:デジタル実体顕微鏡観察下で、マニプレータの操作により、当該粒子分散液に磁石磁場を与え、凝集状態を観察するシステムをセットアップし実験を行った。
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Research Products
(5 results)