2006 Fiscal Year Annual Research Report
貴金属で磁性酸化鉄を被覆した複合ナノ粒子の水中分散性向上と磁場凝集ドットの形成
Project/Area Number |
16310087
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 孝夫 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (00174798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 貴 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70273589)
中山 忠親 長岡技術科学大学, 極限エネルギー密度工学研究センター, 助手 (10324849)
清野 智史 大阪大学, 大学院工学研究科, 講師 (90432517)
水越 克彰 長崎大学, 工学部, 助手 (60342523)
興津 健二 大阪府立大学, 大学院工学研究科, 助手 (60295095)
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Keywords | ナノ粒子 / 磁性粒子 / μTAS / 磁気分離 |
Research Abstract |
マイクロタス(以下μTASと略来)のチップ(流路サイズ200×100μm、PDMS樹脂製)を試作した。これにダイアフラムポンプ或いはシリンジポンプによって金磁性粒子分散液を注入し、途中で永久磁石によってトラップできるかどうかの試験を行った。その結果、確かに我々がつくった金磁性粒子はμTASシステム内に導入できること、市販の小型永久磁石(表面磁束密度430mT)でトラップできること、が確認された。流量を変化させる実験(20ml/hまで)を遂行し、流速が早すぎる場合はトラップ効率が低下し、流速を落とすと実質的に全ての金磁性粒子をトラップしドットを形成できることを確認した。これらの実験システムにより、金磁性粒子の二次粒径、流速、分散濃度、磁束密度、の関係を詳細に調べることが可能となった。また、試作したチップの材質であるPDMS樹脂が我々の金磁性粒子を表面に吸着しないことを確認した。 二つの流体を混合させるμTAS試験チップを作成し、一方に金磁性粒子分散液を、もう一方に塩酸バッファー液を注入したところ、両液の混合が可能であり混合が進むにつれて金磁性粒子の凝集が進むことがデジタル顕微鏡下で確認された。この実験システムにより、我々の金磁性粒子をμTAS内で他の試薬と混合、反応させる実験が可能であることが実証された。 この他、金磁性粒子の利用用途の開発を進め、当初は予想しなかった遺伝子導入への応用などの成果を得ることができた。これらの成果は、JST大学発ベンチャー創生事業に引き継がれた。
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Research Products
(5 results)