2006 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルサプライチェーンにおける情報共有の高度化に関わる実証的研究
Project/Area Number |
16330073
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
太田 雅晴 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (00168949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 尚也 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (80268515)
坂上 学 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (50264792)
石井 真一 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (70315969)
坂本 清 宝塚造形芸術大学, 大学院・デザイン経営研究科, 教授 (70089184)
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Keywords | サブライチェーンマネジメント / グローバルサプライチェーン / イノベーションマネジメント / ロジスティックスシステム / オペレーションズマネジメント |
Research Abstract |
我が国企業と制度およびビジネスシステムの異なる諸外国企業との連携を図り、優れたグローバルサプライチェーン(以下GSC)を構築していくための合理的・効率的な関係企業内のオペレーションシステム、そのシステムとの統合を含めたグローバルなロジスティクスシステムの迅速な構築の指針となるモデルシステムの提示のため、本年度は下記の研究成果を得た。 昨年度に行った我が国企業500社(配布は7000社)のアンケート分析結果より、次の結果を得た。1.我が国企業においては、同系列企業間、社内部署間ではSCMが進展しつつあるが、GSCMについては十分には進んでいない。特に中小企業はまだ皆無と言って良い。2.GSCMに関わることとして、その推進に寄与するプロセスイノベーションは積極的に行われつつあるが、その成果は、イノベーションケイパビリティの7つの要素の進展度合いで随分と異なってくる。3.特に、我が国企業においては、戦略駆動型でGSCM等が行われるわけではなく、情報共有の進展、システム・制度の整備がまずあって、その結果としてGSCM等が進展する、もしくはGSC構築の戦略が設定される。4.これら結果の妥当性は、国際比較によらないと検証できないが、海外研究協力者へのレビュー結果からそれは日本の固有性として認めることができ、今後の政府等の各種支援のあり方等を決める上での重要な意味を持つと考えられる。 以上のデータ分析結果および海外企業を含めた複数の企業インタビュー調査結果から、GSCMの実現もイノベーションマネジメントの中の一つの課題として捉えた方が一貫性があり、さらに情報共有の高度化は企業に限らず経済の個別主体が維持、発展していく上での欠くことができない最優先のマネジメント課題であることがわかった。
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Research Products
(10 results)