2005 Fiscal Year Annual Research Report
半導体高指数面および埋もれた界面における金属1次元構造の研究
Project/Area Number |
16360017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 敏男 東京大学, 物性研究所, 教授 (20107395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋本 晃一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40262852)
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Keywords | 表面構造 / 埋もれた界面 / 半導体 / 高指数面 / 金属1次元構造 / X線回折 / STM / シリコン |
Research Abstract |
本年度はSTMで原子像を安定的に観察できるように装置を整備し操作に習熟した。X線回折実験に先立ち、Si高指数面からのX線CTR散乱を計算できるように計算プログラムを開発した。まず、ミラー指数hklで指定される(hkl)高指数面の場合に、表面2次元単位格子がどのように定義されるか、さらに深さ方向を考慮した単位格子がどのように定義されるかを半自動的に求められるようにした。表面を考慮したときの(HK)ロッドの任意の点LにおけるX線CTR散乱振幅を計算できるようにし、さらに金属の鎖状構造からの散乱も取り入れられるようにした。 実験は高エネルギー加速器研究機構の放射光施設(PF)を利用して、Si(111)-5x2-Auの埋もれた界面構造を微小角入射X線回折法により調べた。試料は以下の手順で作製した。超高真空装置内でSi(111)-7x7清浄表面をつくった後、Auを0.4ML程度蒸着して5x2構造を作製した。ほぼ単一ドメイン構造ができていることをSTMおよびLEEDで確認した。この表面に室温でSiを40A程度蒸着した。PF-15B2の6軸表面回折装置を用いてさまざまな指数の回折スポットを測定したところ、いくつかの指数のスポットで5x2-Au構造に一致する回折条件で観測された。さらに、特定のスポットについてロッドに沿って強度分布を測定したところなだらかな強度変化をしていることも分かった。これらのことから5x2-Au構造は埋もれている界面でも周期性を保っていることが明らかになった。表面のSi(111)-5x2-Au構造でこれまでに提案されているモデルと比較したところErwinが第一原理計算で提案しているモデルが回折強度分布をよく説明できることが分かった。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Structure of the SiC(0001) 3x3 Reconstruction Studied by Surface X-ray Diffraction
Author(s)
W.Voegeli, K.Akimoto, T.Aoyama, K.Sumitani, S.Nakatani, H.Tajiri, T.Takahashi, Y.Hisada, S.Mukainakano, X.Zhang, H.Sugiyama, H.Kawata
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Journal Title
Appl.Surf.Sci. (in press)
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