2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360167
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤島 実 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (60251352)
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Keywords | 並列プロセッサ / 量子コンピュータ / 量子計算 / 命令コンバータ / FPGA / DIMD |
Research Abstract |
本研究では、従来のプロセッサの性能を飛躍的に向上させるために、量子計算型リコンフィギャラブルプロセッサの研究を実施している。平成17年度は、量子計算型リコンフィギャラブルプロセッサを具現化するため前年度に試作したDIMD(Dual Instruction/Multiple Data)型プロセッサと、DIMD型プロセッサ用のアセンブラ命令を量子回路に変換する命令コンバータによる量子計算エミュレータシステムの実現を目指した。エミュレーションは、DIMD型プロセッサにより並列計算を行い、またプロセッサに用いた命令を命令コンバータによって量子回路に変換する。こうして、双方の命令を関連付けることで、量子計算のエミュレーションを高速に実行するシステムを実現する。DIMD型プロセッサは1つのコントローラとインデックスを持つ多数の計算素子(PE : Processing Element)によって構成されている。PEは、並列計算を行う計算素子であり、コントローラでは命令実行順序の制御やバイナリ検索によって1つに絞られた解の検証を行う。DIMD型プロセッサの命令と量子コンピュータの命令に関連性を持たせるためのプログラムとして命令コンバータを用いる。命令コンバータによってプロセッサ用のアセンブラ命令は量子回路に変換され、出力される。DIMD型プロセッサのPEに対するほぼ全ての命令セットの量子回路化に成功した。その結果、Shorのアルゴリズムの離散対数問題を解く計算に相当するプロセッサ用命令文の量子回路への変換に成功した。現在は量子回路からアセンブラ命令への変換についての研究に取り組んでいる。
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Research Products
(2 results)