2004 Fiscal Year Annual Research Report
誘電泳動と細胞膜電気破壊を利用した高感度細菌センサの開発
Project/Area Number |
16360207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
末廣 純也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (70206382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 雅則 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30039127)
今坂 公宣 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (40264072)
千田 彰 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80097584)
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Keywords | 誘電泳動 / インピーダンス / 抗原抗体反応 / 電気細胞膜破壊 / カーボンナノチューブ / 細菌検査 / 電気化学反応 / 大腸菌 |
Research Abstract |
1.電気細胞膜破壊による高感度細菌検出 (1)誘電泳動により細菌をマイクロ電極間に捕集した後に、電界強度を増加すると細胞膜破壊による過渡的なコンダクタンス上昇が発生することがわかった。 (2)上記の方法によって、イースト菌の検出感度を約50倍に上昇させることができた。その結果、10^2CFU/mLのイースト菌を15分で検出することに成功した。 (3)イースト菌よりも小さな大腸菌に対しては、(1)の方法による感度上昇は小さかった。そこで、高電界印加時間を10msに制限するなどした新しいパルス電界波形を提案し、10^2CFU/mLの大腸菌を3時間で検出することに成功した。 2.抗原抗体反応と電気細胞膜破壊の組み合わせによる選択的細菌検出 (1)表面に大腸菌抗体を固相化したマイクロ電極を用い、誘電泳動により捕集した大腸菌を電極上に固相化することができた。 (2)上記の方法によって、大腸菌とシュードモナス菌の混合懸濁液から、大腸菌を選択的に検出できることを実証した。 (3)抗体固相化電極と電気細胞膜破壊を組み合わせて使用することで、低濃度の大腸菌を検出することに成功した。 3.カーボンナノチューブを用いた細菌検出 (1)大腸菌抗体を吸着させたカーボンナノチューブをマイクロ電極上に誘電泳動集積し、抗原抗体反応によるカーボンナノチューブのコンダクタンス変化を測定する実験を行った。その結果、抗原抗体反応によるものと思われるコンダクタンスの低下が観測される場合もあったが、現時点では十分な再現性が得られていない。 (2)誘電泳動によるカーボンナノチューブの集積量を、インピーダンス計測によってリアルタイムで定量する方法を開発した。
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Research Products
(3 results)