2004 Fiscal Year Annual Research Report
低濃度量的培養液管理法によるトマトの超高収量低段密植栽培に関する研究
Project/Area Number |
16380021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
丸尾 達 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (20143266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北条 雅章 千葉大学, 環境健康都市園芸フィールド科学教育研究センター, 助教授 (90110296)
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Keywords | 養液栽培 / 培養液管理法 / NFT / トマト / 低段密植栽培 / 子葉直上摘心 / 日射比例 / キャピラリー |
Research Abstract |
「低濃度量的培養液管理法」の技術を応用し、果菜類の生長制御を効率的に行うNFTをベースにした栽培システム、培養液管理装置・ソフトの研究開発を行い、最終的に年間収量50ton/10aのトマト栽培を実現することが本研究の目的である。研究初年度の本年は,改良型NFTシステムの設計・開発に関する研究,培養液管理装置の設計・開発に関する研究,本システムに適合した苗生産に関する研究を行った。 まず,栽培システムの開発に関しては,NFTによる3段密植栽培システムを基本栽培システムとしたが,低濃度栽培の特性を考慮して,栽培ベッドの上流と下流における培養液の濃度差がでないようにベッドを短軸方向に傾斜させ、ベッド底部に防根透水シートを張り合わせたキャピラリー機能を有する特殊不織布を設置した改良型NFTシステムを設計・開発した。 培養液管理システムについては,日射積算機能を有し,日射比例・量的管理をサポートする専用の管理装置を開発した。開発した管理装置は,今後の試験に使用するだけでなく,将来的に本研究の成果を普及に移すことも考え,実用化も考慮したシステムとした。 また,低段密植栽培には大量の苗が必要になることから,子葉直上摘心による2本仕立て苗の利用を考え,着果節位が安定した高品質な苗生産方法や,同苗を利用した場合の最適培養液管理法を検討した。その結果,子葉直上摘心による2本仕立て苗を利用しても,十分な収量・品質が得られることが判明した。また,苗生産には,閉鎖型の苗生産システムを利用した育苗が有効であることが分かった。 本栽培法の基本的技術の開発は,順調に進み,次年度以降の試験を既に始めているが,他の研究者とも情報交換を行い,効率的に試験を進める予定である。
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Research Products
(2 results)