2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
東 政明 国立大学法人鳥取大学, 農学部, 助教授 (20175871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 隆 独立行政法人農業生物資源研究所, 動物生命科学研究所, 主任研究官
竹田 真木生 国立大学法人神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (20171647)
森 肇 国立大学法人京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (80201812)
森嶋 伊佐夫 国立大学法人鳥取大学, 農学部, 教授 (30032296)
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Keywords | アクアポリン / プロトンポンプ / V-ATPase / 昆虫後腸 / 昆虫中腸 |
Research Abstract |
昆虫はその小さな体に存在する僅かな水分を利用して,個体のホメオスタシス(恒常性維持),成長・変態,生殖まで完結している。水とpHの適正な維持管理は昆虫においても生存戦略の基本である。脊椎動物のように血管系を持たない昆虫では,原形質膜を介した細胞内外の輸送システムや,組織=組織間の相互作用がより直接的である。能動輸送機構によって創出された組織内外のpH,イオン組成や浸透圧の影響が,体内の各組織のはたらきへ直接作用し,個体としての耐乾燥能力にも反映されていると考えられる。本研究では,消化・排泄・呼吸・休眠など昆虫の生命活動のなかで,能動輸送機構による水分管理やイオン調節が,開放性血管系生物である昆虫の耐乾燥体制の支持基盤としてどのように貢献しているのか,鱗翅目昆虫だけでなく極度のストレス下に棲息する昆虫も用い,能動輸送機構の調節因子の探索,ストレス下で発現する遺伝子の解析を行った。 カイコ幼虫を用いた実験で,物質輸送が活発であると推定される消化管系でアクアポリンホモログを2種類クローン化することができた。この二つのアクアポリンは,組織特異的な分布を示すことが明らかになった。同じ水輸送にはたらくアクアポリンでありながら,それぞれの組織における特異的遺伝子発現やその個別の生理的役割との関連が示唆された。特に,カイコの後腸で非常に強い遺伝子発現を検出し,後腸での重要性が示唆され,これまでに未開の研究領域へ踏み込むことになり,現在もさらなる検討を行っている。
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Research Products
(3 results)