2005 Fiscal Year Annual Research Report
半導体上への強力薄膜磁石合成によるマイクロ磁気デバイスの開発
Project/Area Number |
16510098
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
安達 信泰 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (90262956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大里 齊 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20024333)
五味 学 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (80126276)
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Keywords | 希土類薄膜磁石 / 高保磁力 / MEMS / RFスパッタ / ポストアニーリング / Si基板 / 単磁区 / 結晶配向 |
Research Abstract |
我々は、結晶粒をc-軸配向させるために有利な直接結晶化法ではなく、結晶粒成長を制御しやすいポスト熱処理法とスパッタ法を組み合わせて、軟磁性アモルファス蒸着膜を650℃での熱処理でc-軸配向させる手法で、ボンド磁石を上回る特性を持つハード磁性薄膜のMo金属基板上への合成にすでに成功している。さらに、赤外線照射による熱処理の代わりにナノ秒オーダーの紫外線パルスレーザー照射によってでも、瞬時に配向結晶化できることを見出している。本研究では、マイクロマシン(MEMS)分野における磁石の磁気特性のニーズとして、リソグラフィー技術の応用できるSi半導体基板上への高性能薄膜磁石を合成しすることを目的とした。実験はこれまでの成膜条件を基本に基板にはSi(111)単結晶基板をMo金属基板と同時に成膜し、特性の比較を行った。薄膜磁石の成膜時には、ターゲットの表面酸化状態も敏感に膜の磁気特性に影響を与えるために、Mo基板上の薄膜との比較が不可欠である。 Si基板上への直接蒸着では、熱処理後に膜が剥離するなどのダメージが見られたために、それを改善するためにモリブデンとシリコンの化合物であるMoSi2を蒸着し、濡れ性の改善を試みた。60nm程度のバッファー層を導入することで、熱処理後のダメージも改善され、Nd2Fe14B相の結晶化が確認された。微細構造観察の結果、結晶粒は200nm〜350nmと単磁区サイズに近く、保磁力も15kOe近い値の膜を得ることができた。一方で、Mo基板上の膜と異なり、c-軸配向性は小さく、磁気特性も膜面に垂直方向の印加磁界に対する磁化曲線と膜面内方向の印加磁界に対する磁化曲線はほぼ同じで、磁化は70kOeでも飽和しきれていない。面直方向への結晶配向性の向上が課題として残った。
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Research Products
(1 results)