2005 Fiscal Year Annual Research Report
位相と局所的な計量に基づく骨格地図のデータモデルの改良と処理系の試作
Project/Area Number |
16560054
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
久保田 光一 中央大学, 理工学部, 教授 (90178046)
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Keywords | 骨格地図 / GIS / 略地図 |
Research Abstract |
骨格地図とは,根幹となる粗い地図から詳細地図を構築するためのデータ構造である.従来の略地図が,詳細地図から簡略化してできるのに対し,詳細地図が未だ整備されていない状況から,詳細地図を整備していくことを目的とした地図のためのデータ構造である.位相(接続関係)を主体としてデータを構築していくので,計量ベースの従来の地図とは異なるものである. 本年度の研究目標は,(1)データモデルに区間数を導入すること,(2)地図の演算方式の拡充,(3)データの入力形式の改良,(4)応用ツールの検討であった.まず,(1)については,データモデルへの区間数を形式的に導入した.しかし,それを元に骨格地図の表示(描画)アルゴリズムを修正する必要が生じた.つまり,適切な描画目的関数を設定し,その関数を最適にするように描画することが必要となる.現在はこの目的関数の設定について試行錯誤の段階にある.(2)については骨格地図をグラフとしてみなしたときの単なる接続という形式的な解決と(1)や(3)との関連の整理ができておらず,課題として残った.(3)については,複数の静止画像から撮影されたものの3次元計測を行う手法について調べ,静止画像から骨格地図データを抽出するシステムの構築を計画中である.それを元に動画像から複数の静止画像を切り出し,同様の処理を行い,建物内等の3次元的骨格地図データを自動抽出するシステムも計画中である.(4)については,骨格地図を元にした構内案内等のためのシステム,および,Ajax技術を応用したGoogle Mapと骨格地図を連携したシステム,従来GISとの連携システムを試作中である. 研究成果の一部として,骨格地図の基礎となるグラフ理論に関連するパーマネントの計算に関する論文発表を行った.
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Research Products
(1 results)