2004 Fiscal Year Annual Research Report
外気象条件を考慮した夏季の環境調節行動の相補関係と居住性評価に関する研究
Project/Area Number |
16560526
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
梅宮 典子 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90263102)
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Keywords | 通風 / 冷房使用 / 扇風機使用 / 日射遮蔽 / 窓開放 / 窓開閉センサー |
Research Abstract |
1)大阪市内南部に立地する11階建て集合住宅において協力者を募集し、2004年8月下旬から12月中旬まで、10戸における室内温熱環境、エアコン使用、窓・ドア開閉、在宅状況を20秒間隔で連続記録した。すべての住戸で間取りは同一でエアコンの位置もほぼ同じである。住戸の間取りは2室と台所からなる単純なもので、エアコンは1台のみでベランダの窓上部に設置され、住戸の居住人数は1〜2名であった。温熱環境測定位置は生活に支障がなく、かつ室温を代表すると思われる位置を選んだため、住戸により異なる。10月までの記録の分析により、1)外気温、冷房の使用・不使用によらず室温は25℃〜27℃、2)在宅時の冷房使用率は外気温が高いほど高いが、その増加は単調ではない、3)在宅時の開放率と室温との関係は下に凸であるが、外気温との関係は単調減少である、等を明らかにした。 2)大阪市内中高層集合住宅24棟を対象に、冷暖房機器使用と窓・ドア開閉状況のアンケート調査をおこなった。回収数290通、窓方位は南45.5%、東17.7%、西15.6%、民間と公的、賃貸と分譲がほぼ同率であった。結果の分析により、1)「冷房はなるべく使いたくない」が82.9%の一方、冷房を「非常によく使う」「よく使う」合計は64.4%、また冷房に不満の理由に62.9%が「電気代」を挙げる、2)「暑いときだけ冷房を使用すれば足りる」の56.0%が冷房を「非常によく使う」「よく使う」、36.9%が「たまに使う」、3)「通風だけで暑さをしのげる」人は扇風機をあまり使わない、4)「冷房なしでは住戸の夏の暑さをしのげない」の74.4%が「冷房はなるべく使いたくない」、5)冷房を「非常によく使う」の72.5%が電気代は「気になるが仕方がない」、15%が「気になるので節約」、冷房を「よく使う」人では「仕方がない」と「節約」がほぼ同率、等を明らかにした。
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Research Products
(5 results)