2004 Fiscal Year Annual Research Report
共振DCリンクによるソフトスイッチング・マルチレベル電力変換装置の特性と性能評価
Project/Area Number |
16560740
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
米森 秀登 神戸大学, 工学部, 助手 (00314500)
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Keywords | マルチレベル / 電力変換装置 / 共振DCリンク / ソフトスイッチング |
Research Abstract |
マルチレベル電力変換装置をソフトスイッチング化するに必要となる回路及び特性上や制御性能への影響などについて評価を行った。これらの評価は、インバータシステムではなくコンバータシステムである。これは、パワーフローが交流側より直流に流れる状況においては共振DCリンク回路の設計・運用(変換効率に最も影響する)が厳しい条件であることが判っているためである。また、大電流出力を高速制御する必要のあるMRI電源システムへの応用も一応用例として検討した。 以上の検討結果より、共振DCリンクの動作時には固定損失が有る程度発生するが共振コンポーネントの適切な設計により比較的大電力用のマルチレベル電力変換装置が実現可能である事が判った。共振コンポーネントの損失にはインダクター部とスイッチの導通損が比較的大きく見積もられていたが、共振回路の設計によっては共振キャパシターの周波数特性が比較的大きな問題となる事が判った。大電力化にあたっては、共振キャパシタの周波数特性と電流変化率に着目して回路の設計を行う必要があると考えられる。また、共振DCリンク回路の動作により中点電位変動がより大きく発生することが予想されるが、従来より検討されてきている電位変動抑制手法により比較的良好に変動抑制効果が得られることが判った。上記の点を踏まえた回路設計により、大電力マルチレベル電力変換装置のソフトスイッチング化がEMIノイズの低減、高効率化に効果が期待できると考える。
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Research Products
(1 results)