2006 Fiscal Year Annual Research Report
園芸作物の機能性物質探索と生理機能攪乱作用に対する機能性物質の作用阻害機構の研究
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16580028
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
足立 勝 宮崎大学, 農学部, 助教授 (40353354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武知 進土 崇城大学, 薬学部, 助教授 (10222100)
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Keywords | Sweetpotato / ポリフェノール / 抗酸化作用 / 抗ガン / アポトーシス / HL-60細胞 / キンカン / カンショ |
Research Abstract |
平成18年度の研究成果の概要は以下とおりである。Sweetpotatoの茎葉よりポリフェノール物質(POPs)を単離し、ESR解析で抗酸化機能を解明。さらに、HL-60(ガン細胞)を用いてアポトーシス細胞死を誘導することを、生化学・細胞工学・分子生物学的に解析、核の凝縮・DNAの断片化など、誘導機構を詳細に解析・検討した。カンショ茎葉におけるカフェオイルキナ酸ポリフェノール類の単離・同定および生理機能解析を検討した。それらの物質の抗ガン作用、アポトーシス誘導作用をHL-60細胞を用いて検討した。POPs処理により、ROSの生成は阻害され、増殖抑制・アポトーシス小体・DNAのラダー化が起きた。さらにCaspase3の活性化が確認された。つまり、POPs-誘導による細胞死の機構が機能したことが示唆された。その他の園芸農産物より生理活性物質を単離・機能性を詳細に解折中である。dihydropyrazine(DHP)類の作用に関してこれまでに、 ・DHP類がradicalを発生することにより、DNA鎖を切断することが認められた。 ・DHP類が細胞のアポトーシスを惹起させることが認められた。 ・DHP類は脳ならびに数種の臓器で蓄積することが認められた。 加えてDHP類が大腸菌の増殖を阻害し、Cu存在下で増殖阻害が増進することが認められた。 糖由来の変成化合物dihydropyrazine類の生理効果を解析した。大腸菌に対する致死作用ならびに突然変異誘発能を解析した。カンショ・トマト・ピーマン・キンカン・マンゴー果実よりDHP類の作用阻害活性を解析・確認した。DHPのin vitroでのDNA切断はグアニン末端での切断が優先される特異性を有している。故にDHPのDNA切断活性と変異原性の関連を明らかにするために、変異原性試験において変異が誘発された菌株について、その変異部位決定のため選択マーカー遺伝子をPCR法により増幅・収集した。収集したDHP暴露による誘発突然変異体について、PCR法を利用したdirect sequence法により変異配列を一部決定した。
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Research Products
(2 results)