2004 Fiscal Year Annual Research Report
個体変異マウスを用いたBCL6・AP-1遺伝子群による造血制御と腫瘍化機構の解析
Project/Area Number |
16590947
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
岡田 誠治 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (50282455)
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Keywords | BCL6 / AP-1 / 樹状細胞 / 造血幹細胞 |
Research Abstract |
BCL6遺伝子群とAP-1遺伝子群は、細胞刺激時の極初期に広範に発現する前初期遺伝子群(Immediate early genes)であり、細胞の分化・増殖・アポトーシス・癌化に極めて重要な働きをすることが知られている。本研究では、血球分化と機能発現の制御及びその破綻から起きる腫瘍化におけるこれらの遺伝子の役割を明らかにすることを目的として、主に遺伝子改変マウスを用いて解析を行い、本年度は以下の結果を得た。 1)赤芽球分化におけるBCL6の機能 マウス赤芽球においては、好塩基性赤芽球(TER119^<high>CD71^<high>)においてBCL6 mRNAが強く発現していた。BCL6欠損マウス新生仔においては、脾臓中の好塩基性赤芽球数と網状赤血球数が優位に減少していたことから、赤芽球の細胞分裂が盛んな好塩基性赤芽球段階においてBCL6が必要であることが示唆された(Exp Hematol.33:26-34,2005) 2)樹状細胞分化におけるBCL6の機能 BCL6欠損マウスにおいては、脾臓中の樹状細胞の数が著しく減少していた。樹状細胞のうちCD8陽性樹状細胞が特異的に欠損していた。CD8陽性樹状細胞は、抗原提示以外にIL-12産生を通して免疫系を制御していることが知られており、BCL6は、CD8陽性樹状細胞の分化に重要な働きをしていることが示唆された。平成17年度は、その機序の詳細な解析を行いたいと考えている。
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Research Products
(4 results)