2004 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモン感受性変化を中心とした前立腺癌ホルモン抵抗性の機序の解明
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16591629
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
藤本 直浩 産業医科大学, 医学部, 助教授 (30209100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 英樹 産業医科大学, 医学部, 助手 (00309973)
野村 昌良 産業医科大学, 医学部, 助手 (80369066)
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Keywords | 前立腺癌 / ホルモン感受性 / アンドロゲン受容体 |
Research Abstract |
1 アンドロゲン高感受性前立腺癌細胞LN-TR2におけるアンドロゲン受容体(AR)遺伝子変異の検討 LN-TR2細胞が親株であるLNCaP細胞よりアンドロゲンに対し高感受性である機序としてARの遺伝子変異を調べた。LN-TR2およびLNCaP細胞よりRNAを抽出後cDNAを作成し、ARの各領域をPCRにより増幅後sequencingを行った。その結果LNCaPですでに知られているcodon877の変異(Thr→Ala)以外に変異は見られずLNCaPとLN-TR2での相違はなかった。このことよりLN-TR2のアンドロゲンに対する感受性の変化はARの遺伝子変異によるものではないことが確認された。また、臨床的検体より抽出したRNAからcDNAを作成し、ホルモン感受性によるAR遺伝子変異の有無を調べたが、今回の症例群ではARの変異を認めなかった。 2 前立腺癌細胞に対するcytokineの影響 ホルモン抵抗性前立腺癌患者で高値を示すIL10の影響を調べた。ホルモン非依存性前立腺癌細胞DU145とPC3におけるIL10受容体の発現をRT-PCRで調べたところDU145にのみIL10受容体の発現を認めた。このDU145に10^<-11>M、10^<-12>MのIL10を作用させ3ヶ月間培養すると10^<-11>MのIL10を作用させた細胞ではcontrolに比べ細胞増殖が亢進することがわかった。そこで現在ヌードマウスにIL10を作用さたDU145細胞とcontrolの細胞を皮下移植し増殖速度を計測中である。
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