2006 Fiscal Year Annual Research Report
着床期子宮内膜におけるサイトカインの発現とその役割についての研究
Project/Area Number |
16591672
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
奈須 家栄 大分大学, 医学部, 講師 (30274757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 教行 大分大学, 医学部, 助手 (50295185)
河野 康志 大分大学, 医学部, 講師 (40274758)
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Keywords | 子宮内膜 / Tissue remodeling / Contratilily / Cell proliferation / Wound repair / Motility / Scarring |
Research Abstract |
緒言:我々はこれまでに、子宮内膜の1:issue remodelling に重要な役割を果たすcytokineであるtransforming growth factor-βが子宮内膜間質細胞の増殖および運動性を抑制するとともに、子宮内膜間質細胞のcollagen gel contractivityを増強すること、platelet-derived growth factorが子宮内臓間質細胞の増殖、運動性およびcollagen gel contractilityを増強することを報告してきた。本年度は月経時の子宮内膜のtissue remodelling に対する炎症性cytokineの役割について解明するため、子宮内膜で発現が認められるproinfl ammattory cytokineであるinterleukin (IL)-1β、tumor necrosis factor(TNF)-αに着目し、培養子宮内膜同質細胞の増殖およびcontractilityに対する作用について検討した。 方法:子宮筋腫の手術検体より増殖期後期の子宮内膜を採取し、子宮内膜間質細胞を分離、培養した。 Methylthiazoletetrazolium(MTT)assay、5-bromo-2'-deoxyuridine incorporation assayおよびcollagen gel contraction assayを用いて子宮内膜間質細胞に対するIL-IBおよびTNF-aの作用を評価した。 結果:TNF-aは子宮内膜間質細胞のcollagen gel contractivity を濃度依存性に増強した。IL-1βは子宮内股同質細胞のcollagen gel contractivityに影響を与えなかった。またIL-1βおよびTNF-αは子宮内股間質細胞の増殖に影響を与えなかった。 考察:以上の結果から、IL-1βおよびTNF一心ま子宮内膜間質細胞のcontractivityの調節を介して月経期子宮内膜のtissue repairに関与していると推測される。子宮内膜間質細胞の機能を調節することにより、IL-1βおよびTNF-αは子宮内膜の過度の繊維化や痘痕化を回避していると考えられる。
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Research Products
(6 results)