2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞の機械的刺激受容機構における細胞膜の裏打ち構造の役割
Project/Area Number |
16591822
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
池亀 美華 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70282986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江尻 貞一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40160361)
山本 敏男 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30107776)
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Keywords | 機械的刺激 / 骨芽細胞 / 細胞骨格 / 細胞皮質 / 微細構造 / 組織化学 / アクチン / 骨縫合部 |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨芽細胞系細胞の機械的刺激受容機構解明の一端を担うために、骨芽細胞の細胞膜周辺の細胞骨格、細胞接着装置等の形態について組織化学的・微細構造学的に検索し、それらの基本的形態および局在を明らかにすること、さらに、機械的刺激により変形を加えたときに、それらがどのように形態変化するか、どのような因子が動くのかを明らかにしようとするものである。 本年度の研究成果を以下に記す。 1.骨芽細胞の細胞皮質、およびその周辺に観察される細胞骨格・細胞接着装置の局在 生後3-4日齢マウス頭頂骨矢状縫合部における、骨芽細胞及びその前駆細胞の細胞膜近傍にみられるアクチン線維を主な構成成分とした細胞皮質の構造について、微細形態学的、組織化学的に検索した。その結果、成熟骨芽細胞ではアクチンが細胞皮質に集積しており、前駆細胞ではその傾向が弱まり、その代わりにアクチンはストレスファイバー様の線維構造として細胞内に分布する傾向が強まることが明らかになった。 2.伸展刺激によるそれらの構造および局在変化 生後3-4日齢マウス頭頂骨を左右一対として切り出し、矢状縫合部に約0.2gの伸展刺激をバネ装置によって加えた状態で6時間培養し、アクチンの局在を観察した。その結果、成熟骨芽細胞、前駆細胞の細胞皮質におけるアクチンの集積は増加し、また、前駆細胞に認められたストレスファイバー様のアクチンの線維構造は伸展方向に配列し、太さを増すことが示された。
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